F40は、エンツォが企画した最後のフェラーリ
「FERRARI F40:フェラーリ F40」
1987年、フェラーリの創立40周年を記念したアニバーサリーモデルとして、総帥エンツォ・フェラーリ自身の企画によって開発されたモデルがF40だ。結果的に、このF40は彼が企画した最後のモデルになった。
1984年に発表されたグループBマシン、288GTOの延長線上にあるが、進化型と呼ぶには大きな隔たりを感じさせる。いかにもスーパーカー的に大きく張り出したオーバーフェンダーや巨大なリアウイングを備えたボディのデザインは、当時のほかのフェラーリ車同様ピニンファリーナの手になる。
ミッドシップ搭載される3LのV8DOHCはツインターボとインタークーラーが装着され、478psの最高出力と58.8kgmの最大トルクを発生し、5速MTで後輪のみを駆動する。最高速度は324km/h、0-200km/h加速は12.0秒、0-1000m加速は21.0秒と公表されていた。
その加速はハンパなものではなく、乗り味もハード。車高調節機構付きやコンペティツィオーネなど、さまざまなバリエーションが登場したが、いずれもフェラーリの原点である公道を走るレーシングカーを意識して開発されたモデルだった。(文:ホリデーオート編集部)
フェラーリ F40 主要諸元(1988年)
●全長×全幅×全高:4430×1980×1130mm
●ホイールベース:2450mm
●重量:1100kg
●エンジン種類:V8 DOHCツインターボ
●排気量:2936cc
●最高出力:478ps/7000rpm
●最大トルク:58.8kgm/4000rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前245/40ZR17・後335/35ZR17