今回の「コレ何?」も前回と同じ、某コレクションで見つけたミリタリーモデル。「むかし、タ○ヤのプラモデルで作ったことがある!」なんて人も多いのでは…。
水陸両用の小さなモンスターマシン
このクルマの名前は「シュビムワーゲン」。前回紹介したキューベルワーゲンの派生モデルだ。シュビムワーゲンとはドイツ語で「泳ぐクルマ」の意味で、その名のとおり水陸両用。しかもキューベルワーゲンはビートルがベースのRRだが、シュビムワーゲンは4WDも採用していた。
ボートにタイヤを付けたようなスタイルはバスタブ状で、写真でもわかるようにドアはない。全長3.83×全幅1.48×全高1.62mと、ボディはきわめてコンパクトだが4人乗り。車重は910kg。
エンジンは空冷の水平対向4気筒 OHVで、25psだが最高速は80km/hに達した。水上では、車体後部に跳ね上げられたスクリューをおろして走行(航行?)する。水上での最高速は10km/h。
水陸両用+4WDながら走行装置はすべてボディに内装され、ロードクリアランスが大きく取れたので不整地走破性は高かった。
空襲による工場壊滅で、生産台数は1941〜44年で約1万4000台にとどまるが、いまもなお水陸両用車を代表するクルマとして高く評価されている。
※シュビムワーゲンについては、ホリデーオート2019年3月号の「モンスターマシンに昂ぶる」で詳しく紹介しています。