ハミルトンが予選2番手から好スタートを決めて快勝
週末の走り初めから圧倒的なスピードを見せつけ、予選でもフロントロウを独占したメルセデスAMGのふたりの戦い。勝負のキーポイントはスタートだった。ポールポジションのボッタスがスタートラインの白線上でホイールスピンさせてわずかに出遅れたのに対し、ハミルトンは完璧なダッシュを決めてそのまま首位を奪取。2度のタイヤ交換も無難に決めてボッタスとの差を維持したままフィニッシュラインに飛び込んだ。
2連勝を飾ったハミルトンはこれでポイントリーダーに浮上、6度目の王座獲得に向けいよいよエンジンがかかってきた。フェラーリ勢はメルセデスAMGについていけず、ヴェッテルの3位が最上位。前戦バーレーンでは最速だったシャルル・ルクレールはタイヤ交換の遅れが響き5位に終わった。
レッドブル・ホンダにはフェラーリ以上に厳しいレースとなった。5番手グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、1回目のタイヤ交換直後にヴェッテルに仕掛けるひと幕はあったが、ダウンフォース不足が原因でレースの大半でペースメイクに苦しみ、4位が精一杯だった。
チームメイトとの予選での大きなタイム差が気になるピエール・ガスリーは、そのフェルスタッペンから大きく遅れての6位。それでも終盤にタイヤ交換してレース中の最速ラップを記録し、ボーナスポイント1点を確保した。
開幕3戦を終え、昨年までは最強と言われていたレッドブルのシャシのパフォーマンス不足が顕著となってきており、“トップ3の3番手”のポジションから脱出するにはしばらく時間がかかりそうな印象だ。
一方トロロッソ・ホンダはフリー走行でのクラッシュでピットレーンスタートとなったアレクサンダー・アルボンが10位までの挽回に成功。チームメイトのダニール・クビアトはスタート直後のアクシデント、タイムペナルティ、ノーズ交換と散々なレースの末、エンジンをセーブするため戦略的なリタイアとなっている。
次戦第4戦アゼルバイジャンGPは4月28日、首都バクーの公道サーキットで開催される。
F1第3戦中国GP 決勝結果
優勝 ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)1:32'06.350
2位 バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)+6.552s
3位 セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)+13.744s
4位 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+31.276s
5位 シャルル・ルクレール(フェラーリ)+31.276s
6位 ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)+1m29.307s
7位 ダニエル・リカルド(ルノー)+1周
8位 セルジオ・ペレス(レーシングポイント・メルセデス)+1周
9位 キミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)+1周
10位 アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)+1周
R ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
F1ドライバーズスタンディング
1位 ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)68
2位 バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)62
3位 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)39
4位 セバスチャン・ヴェッテル(フェラーリ)37
5位 シャルル・ルクレール(フェラーリ)36
6位 ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)13
7位 キミ・ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)12
8位 ランド・ノリス(マクラーレン・ルノー)8
9位 ケヴィン・マグヌッセン(ハース・フェラーリ)8
10位 ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)6
F1コンストラクターズスタンディング
1位 メルセデスAMG 130
2位 フェラーリ 73
3位 レッドブル・ホンダ 52
4位 ルノー 12
5位 アルファロメオ・フェラーリ 12