2019年秋のビッグマイナーチェンジで日産ブランドに
スカイラインは日本の乗用車黎明期に誕生した由緒正しいGTだ。クルマ好きの憧れの存在として、また高性能グランドツーリングカーの草分けとして独特なポジションを確立してきた。
そんなスカイラインが大きく方向修正されたのは、2001年に登場した先々代のV35型から。インフィニティG35として北米プレミアムカー市場攻略の切り札として大陸重視に大きく舵を切った。北米では大きな成功を収めた一方、国内の熱心なファンから「スカイラインらしくない」と批判を浴び続けたのも事実。高い動力性能、DNAである先進技術、そして高級感を引き継いでいながらも、ファンの心にその熱意がいまひとつ届いていなかったのだ。
ところが! そんな熱心なスカイライン党をも納得させる情報が舞い込んできた。なんと2019年秋に実施されるスカイラインのビッグマイナーチェンジで、インフィニティブランドから日産ブランドに回帰。GT-Rと並ぶ日産ブランドの象徴として開発されていることが判明した。
最大の注目ポイントは、最先端運転支援技術「プロパイロット2.0」。高速道路限定ながら、同一車線内でのハンズオフ走行(ハンドルから手を放しての走行)やカーナビと連動したルート走行中の車線変更・追い越し支援などがついに現実のものとなる日がやってくる。
さらに、ビッグマイチェンを受けた今度のスカイラインは、直6時代を彷彿とさせる「スピリット」を注入される。たとえばパワートレーン。ガソリン仕様は400psを発生する3L ツインターボのVR30DDTT型、ハイブリッド仕様はVCR(可変圧縮比)エンジンを組み合わせた初の縦置きe-POWERが設定される。
デザインは日産ブランドとしての統一感を重視したものになる。インフィニティのバッジを外して「NISSAN」が復活、しかもグリルには日産ブランドの象徴であるVモーションが採用される。バンパーやトランクリッドも新形状が採用されてインフィニティ臭を排除。今秋のビッグマイナーチェンジで日産のヤル気を確認したい。