決勝レースのカギはタイヤマネージメントか
路面温度が50度を超える快晴の中で行われた予選だったが、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが昨年のポールタイムを1.7秒も上回る速さでポールポジションを獲得。2番手にもチームメイトのバルテリ・ボッタスが入り、メルセデスAMGがフロントロウを独占した。
3番手はフェラーリのシャルル・ルクレール。チームメイトのセバスチャン・ヴェッテルはQ3で意外とタイムが伸びず7番手にとどまっている。
スペック3のパワーユニットを投入したホンダは、レッドブルのフェルスタッペンが4番手に入ったものの、チームメイトのピエール ガスリーは9番手となった。
トップ10に入ったドライバーのうち、ガスリーとジョビナッツィ(アルファロメオ)以外の8名はQ2をミディアムタイヤでクリアしており、ソフトタイヤで決勝スタートするガスリーとジョビナッツィはやや不利な状況となる。
タイヤを供給するピレリも「決勝は気温の上昇も予想され、ミディアムタイヤでスタートして22から27周めにハードタイヤに交換するワンストップ戦略がベストと考えています。ソフトタイヤでスタートする場合は、14から16周めにハードタイヤを装着することになるでしょう。戦略の鍵はソフトタイヤ、ミディアムタイヤの劣化を管理することです。2ストップは薦めしません」としている。
トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンは予選Q3進出をわずか100分の2秒差で逃したが、タイヤを自由に選択できることを考えれば11番グリッドは悪くない。
チームメイトのダニール・クビアトは4基目のパワーユニット使用によるペナルティでグリッド降格が決まっていたため予選では無理をせず、決勝レースは19番グリッドからポイント獲得を狙う。今回アレクサンダー・アルボンのマシンにスペック3のパワーユニットが搭載されていないが、これはチーム2台が同時にペナルティを受けることを避けるためだった。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル ホンダ)
「フリー走行と比べてマシンを改善することができ、予選でいい結果を出すことができました。Q3ではもっとフェラーリとの差を縮めることができたはずでしたが、最後の周は十分にアタックすることができませんでした。マクラーレンが僅差で迫ってきているようですが、0.3~4秒ほど僕たちのほうがリードしているようです。ミディアムタイヤで2列目からレースをスタートできることはいいことです。 このサーキットは僕たちにとって最適のコースとはいえないレイアウトですが、明日のキーはタイヤマネージメントだと思います」
ピエール・ガスリー(レッドブル ホンダ)
「今日の予選は難しいセッションでした。フリー走行3回目では6番手ともっと速さを見せていたのですが、セットアップを変更して臨んだ予選ではグリップを得るのに苦戦してしまいました。もっとポテンシャルがあったはずなので、9番手という結果はとても悔しいです。決勝はソフトタイヤでのスタートなので簡単にはいかない一戦となりそうですが、ロングランでのペースは悪くはなかったので、タイヤをできるだけ保たせるためにできることを含め作戦を練り、ポジションを上げていい争いができるよう準備しなければなりません」
アレクサンダー・アルボン(トロロッソ ホンダ)
「予選の序盤はうまくペースがつかめず、Q1を15番手で終えることとなりました。マシンにはもっとポテンシャルがあることは分かっていましたし、風の影響を受けわずかな差でQ3への進出を逃してしまいましたが、Q2ではQ1よりもいい走りをすることができました。今日のマシンの調子はとてもよく、トップ10入りも叶うほどの改善を見せてくれました。もちろんQ3へ進出をを決めたかったのですが、レースのスタートタイヤを自由に選択できるので、11番手からのスタートはいい結果だと思います」
ダニール・クビアト(トロロッソ ホンダ)
「今日の予選の運びには満足しています。Q1でうまくまとめられた周回は、走っていてとても楽しかったです。ペナルティのためこのレースウイークは妥協しなければいけないことが分かっていたので、レースのセットアップを重視して走行し、日曜のレースを準備万端で迎えられるよう走行をしました。これをいい機会と捉え、このレースに向けて数々の作業を行いました」
F1第8戦フランスGP決勝は6月23日15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。
F1第8戦フランスGP予選結果
1位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)1:28.319
2位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 1:28.605
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)1:28.965
4位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)1:29.409
5位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)1:29.418
6位 55 C. サインツ(マクラーレン・ルノー)1:29.522
7位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ) 1:29.799
8位 3 D.リカルド (ルノー )1:29.918
9位 10 P.ガスリー(レッドブル・ホンダ)1:30.184
10位 99 A.ジョビナッツィ(アルファロメオ)1:33.420
11位 23 A.アルボン(トロロッソ・ホンダ)
16位 26 D.クビアト(トロロッソ・ホンダ)
※ダニール・クビアトはシーズン4基目ターボチャージャーとMGU-Hを投入のためグリッド降格。決勝は19番グリッドからのスタートとなる。