去る7月19日に欧州日産がヘッドランプまわりのアップをとらえた第一弾のティーザー・イメージを公開、新型ジュークの欧州発表が9月3日であることが判明した(ちなみにこの画像は、欧州日産のWebサイト上にあるQRコードを読み込むと表示されるという凝った仕掛けだった)。続いて7月22日には第二弾、7月26日には第三弾を公開。ほぼ週イチ(?)のペースで新たなティーザー画像が次々に公開されている。9月3日にどこまで深い情報が発信されるのかは不明だが、現時点でWebモーターマガジン編集部がキャッチしている情報をまとめて紹介しておこう。
まず新型ジュークのアウトライン。デザインを担当したのはロンドンにある日産デザインヨーロッパ(NDE)。それをベースに日本でさらなる練り込みが行われたようだ。2015年9月のフランクフルトショーで初公開されたコンセプトカー「GRIPZ CONCEPT」はその初期デザイン案のひとつである。
プラットフォーム&アーキテクチャーはCMF(コモンモジュールファミリー)の第3弾となる「CMF-B」が日産ブランド車として初めて採用される。今年5月から欧州で発売されている新型ルノー・クリオ(日本名ルーテシア)で先行して採用されているものだ。ちなみにCMFとは、ルノー日産アライアンスのもとで開発されたモジュール開発手法。2013年に発売された現行エクストレイルから採用(CMF-C/D)が始まり、次いでダットサン・ブランド用(CMF-A)も投入。先進国向けBセグメント車用のCMF-Bは、ルノーがクリオ、日産が新型ジュークから採用が始まる。
新プラットフォーム採用により、ボディサイズは現行型よりわずかに大きくなる。とくにホイールベースは延長されて後席の居住性は向上するようだ。
高出力版の2モーター式e-POWERを日本先行発売
搭載されるパワートレーンは、欧州仕様が1.0リッター3気筒ターボ、1.3リッター4気筒ターボ、1.5リッターのディーゼルターボの3種類。1.3リッターはルノー日産がダイムラーと共同開発したユニット。シリンダーにはGT-Rでおなじみのミラーボアコーティングが施されるスポーティエンジンだ。欧州仕様の最高出力は新型クリオと同じく130psだ。
日本仕様のパワートレーンは1.0リッター直3ターボをメインに、150psまでパワーアップされた1.3リッター直4ターボをラインアップ。さらに日本先行発売される、「2モーター式e-POWER」搭載車が設定される。現行ノートe-POWER FOURの4WDシステムをベースにロジックを細分化して、モーター出力も大幅にアップしたもので、かなりスポーティなモデルとなるようだ。この前後ホイールを独立してコントロールするシリーズハイブリッドこそ、新型ジュークの技術的ハイライトとなる。組み合わされる発電用エンジンも、高出力2モーター式のe-POWER用に設計されたVCR(可変圧縮比)採用の新開発1.6リッター直4エンジンだ。
新型ジュークは9月3日に公開されたあと、9月12日から始まるフランクフルトモーターショーで一般公開される。当然、10月23日から始まる東京モーターショーでは国内仕様の詳細が明らかにされるだろう。