迷走しているように見えたホンダに“らしさ”が戻ってきている。好調なF1、EV専用車のホンダeの発表、秋には新型フィットの発表・発売も控えている。あとはパフォーマンスモデルの拡充だ。現状はシビックタイプRがその重責を一身に背負っているが、近い将来、その選択肢が大幅に増えるかも知れない。
画像: コンセプトカーのベースは2020年に発売される次期アキュラTLXか。FR車のようなロングノーズ・スタイルを採用する。

コンセプトカーのベースは2020年に発売される次期アキュラTLXか。FR車のようなロングノーズ・スタイルを採用する。

そのヒントが来たる8月15日(北米時間)から開催されるモントレー・カー・ウイークで明らかになる。ホンダが米中で展開するラグジュアリー・ブランド=アキュラの次世代パフォーマンス・ライン「タイプS」を、まだコンセプトカーという形ではではあるけれども、ついに公開するのだ。ちなみに「タイプS」というのは、かつてアキュラが展開していたハイパフォーマンスグレードのシリーズ名で、CL、TL、RSX(インテグラ)などに設定されていたが現在はラインアップされていない。

8月1日(現地時間)に公開されたティーザー画像には、そのハイパフォーマンスを誇示するディテールの一部が明らかにされている。

タイプSコンセプトの詳細はまだ明らかにされていないが、そのボディシルエットを見れば、アキュラ・セダンの中核モデルであり2020年に発売予定の次期TLXがベースになっていることは一目瞭然だ。すでに昨年末には北米各地では偽装されたテストカーが目撃されているので間違いない。

画像: アキュラTLXの現行モデル。日本では未発売だが、レジェンドとアコードの中間サイズだ。

アキュラTLXの現行モデル。日本では未発売だが、レジェンドとアコードの中間サイズだ。

Webモーターマガジンがキャッチしている情報では、次期TLXのレギュラーラインには、新開発の3L・V6ツインターボが搭載される模様だ。最高出力は300ps+αとなる。一方、パフォーマンスラインである「タイプS」には3.5LのV6ツインターボが搭載される可能性が高い。その最高出力は400psを優に超えるるだろう。昨年末に目撃されたテストカーは255/35R20という大径タイヤを履き、アウディS4とメルセデスAMGのC43を比較車両として従えていたことからも、TLXのタイプSには相当高いパフォーマンスが与えられる。駆動方式はSH-AWDとなるはずだ。

画像: 左右デュアル出しのエキゾーストがディフューザーの両端から覗く。

左右デュアル出しのエキゾーストがディフューザーの両端から覗く。

エクステリアについても、今回のコンセプトカーから判断すると「タイプS」専用のモチーフが採用されるはずだ。ティーザー画像からも、NSXのような厳ついイメージが与えられていることがわかる。

画像: コンセプトカーのフロントマスク。NSXを彷彿とさせる挑戦的なデザインだ。

コンセプトカーのフロントマスク。NSXを彷彿とさせる挑戦的なデザインだ。

新型TLXの北米デビューは2020年と予想するが、その翌年には新型MDXが登場し、2022年にはRLX(レジェンド)も発売される。いずれもその頂点には「タイプS」が設定されることは間違いなく、また、ハイパフォーマンス・エンジンは今後発売されるホンダ・ブランド車にも転用される可能性が高い。血湧き肉躍るホンダらしい走りが復活する日は刻一刻と近づいている。

画像: 北米では日本の「タイプR」に匹敵するブランドバリューがある。およそ11年ぶりの復活だ。

北米では日本の「タイプR」に匹敵するブランドバリューがある。およそ11年ぶりの復活だ。

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