義務付け前でもISO-FIX取り付け金具装備車もある
最近のシートベルト固定式のチャイルドシートは、クルマのシートベルトの通し方や固定の仕方など、チャイルドシート本体に図が記載されているものが多くなりました。取扱説明書のほかに取り付け手順のDVDなどが付属されいることもあります。取り付け方が難しいとか面倒と思わず、一度は目を通しましょう。
シートベルトの通し位置を間違えなければ、後はグラグラするのを防ぐためにクルマのシートベルトの腰ベルトを締めあげます。お母さんだと非力だからしっかり締められないと、あきらめないで。お母さんでもしっかり締め上げるには、チャイルドシートに膝を乗せて座席の座面や背もたれにグッと押し付けるようにして体重をかけてシートベルトを引っ張り、沈み込むくらいでシートベルトを固定すると、チャイルドシートをゆすってみてもガタガタしなくなります。
腰ベルトの張力測定での目安は50ニュートンですが、どれくらいなのか分かりにくいですよね。目安としては、取り付けたチャイルドシートを揺さぶってみてクルマまで揺れる感じがすれば大丈夫。大人の体重をしっかりかけて、ギュギュっと引っ張って留める。何度か練習してみると、うまくできるようになります。
一人では大変だったら、大人が二人で体重をかけて押し付ける人と、シートベルトを引っ張り上げて固定する人とで協力すればラクにできます。しっかりシートベルトで固定したら、サポートレッグを調整してカチッとフロアに固定できれば装着完了です。
また、ISO-FIXの場合は、取り付け金具をクルマ側の金具に確実にカチッとはめること。ISO-FIXレッグサポート(シート下に取り付けるL字型のパーツ)やトップテザーアンカレッジ(固定ベルト用金具)の調節をきちんとやることが、ミスユースを防ぎます。
2012年7月以降に発売されたすべてのクルマには、ISO-FIX取り付け金具の装備が義務付けられています。その以前からも、すでに多くのクルマにはISO-FIX取り付け金具が装備されていますので、まずは適合車種の確認と、取扱説明書でISO-FIX取り付け金具の有無をチェックしましょう。
取り付け金具の位置は、ISO-FIXの文字表示やマークがあります。2012年7月以前に発売されたクルマの場合は、表示がされていなくても後席の背もたれと座面の境目あたりに指を入れて触って確かめてみると、取り付け金具の有無がわかります。
ISO-FIXのチャイルドシートは、自動車メーカー純正用品のほか、さまざまなチャイルドシートメーカーから販売されています。同じモデルでシートベルト固定式とISO-FIXタイプが用意されている場合が多いので、価格と自分に合った装着方法を選ぶといいでしょう。(文:緒方昌子/写真:ジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパンほか)