2019年6月、M8がMモデルのフラッグシップとして登場、「Mの世界」に新たな展開が加えられている。M6にかわるモデルとして、ひとクラス上の市場を狙ってこのモデルが誕生したことには大きな意味があった。

M6からM8へ、上級にシフトしたことを強くアピール

BMW Mモデルは、このM8の登場によってさらに違った世界へ踏み出したと言っていいだろう。

これまでも贅沢なスポーツモデルという位置付けであった6シリーズだが、5シリーズとメカニズムの多くを共有していたこともあって「5シリーズのスポーティバージョン」と評されることも多かった。そうした状況を打破すべく2018年に登場した8シリーズは、ネーミングを変更して格上げし、6シリーズとは一線を画す上級モデルして生まれ変わっていた。

そうした流れもあって、M8は従来のM6よりもさらに上のセグメントのモデルとして登場している。ボディサイズはM6から大きくなっているわけではないが、よりアグレッシブでゴージャスなデザインとなっているほか、インテリアも刺激と優雅さを兼ね備えた、新しいフラッグシップにふさわしい空間となっている。

エンジンは4.4L V8ツインターボを搭載、向かい合うシリンダーの2気筒ごとに排気をターボチャージャーに送り込むクロスバンク エキゾーストマニホールドシステムを採用して、排気エネルギーを活用することで素早いレスポンスを実現し、後輪駆動を前提とした4WDシステム「M xDrive」とドライブロジック付8速MスポーツATと組み合わせて、効率よく有り余るパワーを前後アクスルに伝えている。

ブレーキは高負荷時でも安定した制動を実現するM専用インテグレーテッドブレーキシステムを採用。サーキット走行向けのトラックモードも設定される「Mモード」ボタンを追加、電子制御の介入度合いやメーター表示を選択できるようになっている。

M8にはクーペとカブリオレのボディが用意され、さらに通常仕様(最高出力600ps/最大トルク750Nm)のほかにコンペティション仕様(最高出力650ps/最大トルク750Nm)も当初から設定されている。

Mモデルの世界は、このM8の登場により、ベントレーコンチネンタルGTやメルセデスAMG GTの市場に踏み出したことになる。ちなみに日本での価格は、M8クーペが2230万円、M8 コンペティション クーペが2433万円、M8カブリオレは2338万円、M8 コンペティション カブリオレが2541万円と、全車2000万円オーバーとなっている。

なお、ロサンゼルスオートショー2019では、M8グランクーペも発表された。

画像: M6にかわる形で新たに登場したM8クーペ/M8カブリオレ。写真はM8 コンペティション クーペ。

M6にかわる形で新たに登場したM8クーペ/M8カブリオレ。写真はM8 コンペティション クーペ。

画像: 「コンペティション」といえども、内外装はゴージャス。それが凄みとなって感じられる。

「コンペティション」といえども、内外装はゴージャス。それが凄みとなって感じられる。

BMW M8 クーペ(2019年)主要諸元

●全長:4867mm
●全幅:1907mm
●全高:1362mm
●ホイールベース:2827mm
●車両重量:1960kg
●エンジン:V8DOHCツインターボ
●排気量:4395cc
●最高出力:600ps/6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800-5600rpm
●駆動方式:4WD
●トランスミッション:8速AT
●0→100km/h加速:3.3秒
●最高速:305km/h
※欧州仕様

BMW M8 コンペティション クーペ(2019年)主要諸元

●全長:4867mm
●全幅:1907mm
●全高:1362mm
●ホイールベース:2827mm
●車両重量:1960kg
●エンジン:V8DOHCツインターボ
●排気量:4395cc
●最高出力:625ps/6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800-5800rpm
●駆動方式:4WD
●トランスミッション:8速AT
●0→100km/h加速:3.2秒
●最高速:305km/h
※欧州仕様

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