より広く、使い勝手を向上させる工夫の施された新型ルークス
軽自動車のスーパーハイトワゴン市場は活況だ。新車販売台数の約4割が軽自動車というなかで、そのうち半分近くがスーパーハイトワゴンで占められている。そのためホンダ Nボックスやダイハツ タントなど競合ライバルは多く、ニューモデルの開発競争も激化している。そのなかで日産は新型「ルークス」を発表し、2020年3月19日に発売する。
従来はシリーズ名を冠し、ルーム（ROOM）と マックス（MAX）からの造語ルークス（ROOX）を組み合わせた「デイズルークス」として販売されていたが、同市場の拡大とブランド認知のためモデル名を「ルークス」に変更されている。
新型の特長は大きく分けて「広くて使いやすい車内」と「運転支援システム」のふたつある。
従来モデルと比較して、新型はホイールベースを65mm延伸させることで後席の足元空間を約80mmも拡大してきた。前席を前方へ移動させ、そしてヒップポイントを高めることで、大人が後席で足を組むことのできるほど広くすることができたのだという。さらに前・後のドア開口部形状を最適化することで、乗降や荷物積載のしやすさだけでなく、後席のベビーシートに乳児を座らせる動作をより簡単にできるよう配慮されている。
さらに後席を前後に320mmスライド（従来モデルで260mm）できるようになっていたり、セレナで好評の足先の動作でドアをスライドさせる「ハンズフリーオートスライドドア」を採用するなど、ファミリー層からの要望を形にしたモデルになっている。
もうひとつの特長である運転支援システムはもちろん「プロパイロット」のことで、2019年3月にフルモデルチェンジしたデイズに続いての採用となる。0km／hの停止状態もカバーするアダプティブクルーズコントロール（ACC）や、ステアリングアシストによる車線維持機能を持つことで知られるこのシステムに、さらにミリ波レーダーを新たに加えてきた。
前走者のさらに前を走る車両の動きをミリ波レーダーで検知することにより、急ブレーキをはじめとする危険を音や表示でドライバーへ知らせてくれる。夜間やトンネルなどの暗所で安定した性能を発揮し、予防安全性を高めることができるという。すでにスカイラインやエクストレイルなどの普通乗用車に採用されている機能で、軽自動車への搭載は初となる。
そのほかにも、交通事故の際に下半身へのダメージを軽減してくれるSRSニーエアバッグシステム、あおり運転や急病などの緊急事態に通報できる「SOSコール」、アダプティブLEDヘッドライトシステムをグレードによって展開することで、安全機能を充実させている。
エクステリアデザインは、SやXといった標準グレードのものと、Vモーショングリルをワイドに大きく配置した「ハイウェイスター」シリーズの2種類。また、ルーフとサイドミラーカバーをボディ別色に設定できるツートンカラー5色を含めて、全17色のボディカラーを設定することでユーザーの好みに応じた選択ができるようになっている。
また、セレナやエクストレイルなどに続き第5弾となるオーテック（AUTECH）ブランドモデルも設定され、同日に発売される。「X（FF／4WD）」グレードをベースに、メッキ調のドットパターングリルや、切削加工の14インチアルミホイールなどといったエクステリアパーツ、シートやハンドルの専用レザー調インテリアパーツを特別装備。さらにアトランティックブルーやアッシュブラウン、ホワイトパールにブラックルーフを組み合わせた専用ツートンカラーを含む全9色を設定している。
日産 ルークス 車両価格
S（NAエンジン・FF）：141万5700円
S（NAエンジン・4WD）：154万9900円
X（NAエンジン・FF）：154万6600円
X（NAエンジン・4WD）：168万0800円
ハイウェイスター X（NAエンジン・FF）：173万4700円
ハイウェイスター X（NAエンジン・4WD）：186万8900円
ハイウェイスター X プロパイロットエディション（NAエンジン・FF）：184万3600円
ハイウェイスター X プロパイロットエディション（NAエンジン・4WD）：197万7800円
ハイウェイスター G ターボ プロパイロットエディション（ターボ・FF）：193万2700円
ハイウェイスター G ターボ プロパイロットエディション（ターボ・4WD）：206万6900円
AUTECH（NAエンジン・FF）：174万7900円
AUTECH（NAエンジン・4WD）：188万2100円
