人気のBセグメントSUV市場に参戦
ヤリスクロスの発表は突然だった。ワールドプレミアを予定していたジュネーブオートサロンが新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となり、どういう形でいつ公開されるのか注目を集めていたが、世界的に新型コロナウイルス感染が続く中で、異例のオンライン発表となった。
ヤリスクロスは、TNGAプラットフォーム（GA-B）と最新の第4世代のハイブリッドシステムの採用した最新モードのコンパクトSUVで、オフロード走行にも対応するグラウンドクリアランスを設定した、都会的かつ力強いスタイリングが特徴となっている。キーワードは「Robust＝ロバスト」(頑強)と「Minimalistic＝ミニマリスティック」(最小限)で、日常ユースから週末のレジャーまでガンガン使いこなせる必要最小限の大きさのクルマを目指した。
基本メカニズムはヤリスと共有する部分が多いが、開発がトヨタ・ヨーロッパで進められたこともあってか、そのボディサイズは全長×全幅×全高＝4180×1765×1560mmと、ヤリス（3940×1695×1500mm）よりもひと回り以上大きい。
とくに全幅1765mmは欧州では問題にならないとしても日本では少し気になるところ。また全高1560mmは、機械式立体駐車場をの利用を考慮して、日本仕様では改良されると思われる。
パワートレーンはヤリスの高い基本性能と環境性能を継承したもので、3気筒1.5Lガソリンエンジン仕様と、これにモーターを加えた最新のハイブリッド仕様の2種類を設定。それぞれにFFと4WDが設定され、ハイブリッド仕様は後輪をモーターで駆動するE-Fourとなる。
生産はフランス工場を拠点に、日本仕様は国内工場で行われる。ヤリスクロスの生産台数は年15万台を予定している。
国内では2020年秋に正式発表、欧州では2021年半ばの発売を予定。価格は200万円から270万円ほどと予想される。
SUVならではの「ロバスト」（頑強）を表現したエクステリアデザイン。台形のホイールアーチとブラックのモールが力強さをアピールする。
トヨタ ヤリスクロス ガソリン 主要諸元
●全長×全幅×全高：4180×1765×1560mm
●ホイールベース：2560mm
●エンジン：直3DOHC
●排気量：1490cc
●最高出力：120ps／6600rpm
●最大トルク：145Nm／4800-5200rpm
●トランスミッション：Direct Shift-CVT
●駆動方式：FF／4WD
トヨタ ヤリスクロス ハイブリッド 主要諸元
●全長×全幅×全高：4180×1765×1560mm
●ホイールベース：2560mm
●エンジン：直3DOHC＋モーター
●排気量：1490cc
●最高出力：91ps／5500rpm＋59kW（80ps）
●最大トルク：120Nm／3800-4800rpm＋141Nm
●ハイブリッドシステム：リダクション機構付THSⅡ
●トランスミッション：電気式無段変速
●駆動方式：FF／E-Four
