911タルガのデビューは4WDモデルから
従来、ポルシェの911にはクーペやカブリオレだけでなく、タルガトップや軽量オープンボディのスピードスターなどといたいくつものバリエーションが用意されてきた。2019年2月にフルモデルチェンジした992型の911はデビュー当初、クーペとカブリオレの2種類だったが2020年5月18日ついに「911タルガ」が追加された。
およそ19秒で開閉できるドライバー頭上の電動式ルーフトップと、ルーフのリアセクションを大きなラップアラウンド型ウインドゥとする個性的な機能を持つモデル。今回日本で発売されたグレードはふたつあり、911タルガ4は1729万円、911タルガ4Sは2060万円に設定されている。いずれもハンドル位置は左/右から選択することができる。
搭載するエンジンは3L 水平対向6気筒ツインターボという点で共通するが、チューニングの異なる仕様となっている。タルガ4のエンジンは385ps/450Nmを発生し、8速DCTと4WDを組み合わせることによって、1665kgのボディを289km/hまで加速させる性能を持つ。0→100km/h加速は4.2秒となる。
一方のタルガ4Sはパワーを450ps/530Nmまで向上されて、最高速を304km/hまで伸ばしている。同じく8速DCTと4WDの組み合わせによって1675kgのボディをわずか3.6秒で100km/hまで加速させることができるという。ちなみにこのエンジンパワー、従来モデルより30ps/30Nmもの向上を果たしている。
この強力な駆動力を受け止めるのはフロント245/35ZR20、リア305/30ZR21(タルガ4は235/40ZR19・295/35ZR20)の前後異サイズタイヤで、フロントブレーキに6ピストンのモノブロックキャリパー/350mmブレーキディスク(タルガ4は4ピストン/330mmブレーキディスク)が組み合わされる。オプションでポルシェ セラミックコンポジットブレーキ(PCCB)を装備することもできる。
また、走行状況によってダンパーの減衰特性を連続可変させるポルシェアクティブサスペンションマネジメントシステム(PASM)や、濡れた路面状況に合わせてドライビングレスポンスを調整できるポルシェウェットモードなどを標準装備する。電子制御のリアディファレンシャルロックを含むポルシェトルクベクトリングプラス(PTV Plus)をタルガ4Sに標準装備、タルガ4にオプションとして選択できるようになっている。
この911タルガの発売と同時に特別仕様車の登場が予告されている。「伝統的なスタイルの要素、時代を超越したデザイン、最先端のテクノロジーの組み合わせをさらに拡張する」モデルが近日中に発表されるとのことだ。
ポルシェ 911タルガ 車両価格
911タルガ 4(8速DCT/右・左ハンドル):1729万円
911タルガ 4S(8速DCT/右・左ハンドル):2060万円