ホンダエンジン搭載のディクソンが開幕戦を快勝
NASCARに続いて、いよいよインディカーレースシリーズが開幕した。インディカーは3月に行われるはずだったセントピーターズバーグが直前に中止となり、そのまま開幕できないままとなっていたが、ようやく6月6日、テキサス州フォートワース近郊にあるテキサス・モータースピードウェイで行われた「ジェネシス300」で開幕を飾ることになった。
ただし、レースは無観客で行われ、1日で練習走行、予選、決勝を行うワンディイベントという異例の開催で、メカニックたちのソーシャルディスタンス保持が義務付けられ、スターティンググリッド上でエンジンサプライヤーのエンジニアのアシストが許可されないなど、レースはピリピリしたムードの中で行われた。
予選でポールポジションを獲得したのは昨年のシリーズチャンピオン、ジョセフ・ニューガーデン（ペンスキー・シボレー）。トワイライトレースとして行われた決勝では、予選2番手からスタートしたスコット・ディクソン（チップガナッシ・ホンダ）が、レース中盤にトップに立つと、そのままレースをコントロールして逃げ切った。ニューガーデンは3位だった。
佐藤琢磨（レイホール・ホンダ）は予選アタック前のウオームアップラップ中にクラッシュし、決勝に出場するこはできなかった。惜しくも出走できずに終わった佐藤琢磨は「レースに出場できず、ファンの皆さんに申し訳ないと思っています。タイム計測前のウォームアップラップでスピードを上げて、マシンの感触を確かめているときでした。ターン1へと進入してすぐにリアのグリップが失われました。少しアウト側にラインを取ったのですが、残念ながら今日のコースは非常に滑りやすかったです。通常であればすぐにマシンを直してくれるのですが、今回はワンデーレースのため修理がスタートに間に合いませんでした。クルーたちは最後の最後まで、できる限りのことをしてくれて、とても感謝しています。集中力を切らすことなく、3週間後の次戦に向かいます」とコメントしている。
惜しくも決勝レースに出走できずに終わった佐藤琢磨。
次戦第2戦は、アメリカの独立記念日7月4日にインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースで行われる。
なお、2020年のNTTインディカーシリーズは、1ウイークエンドに2レースを行うダブルヘッダーも含む超過密スケジュールながら、当初の17戦予定から3戦少ないだけの全14戦で行われることが決定している。インディ500も日程を変更して開催される。
2020年NTTインディカー・シリーズ改訂スケジュール
第1戦 6月6日 テキサス
第2戦 7月4日 インディアナポリス レース1
第3戦 7月11日 ロードアメリカ レース1
第4戦 7月12日 ロードアメリカ レース2
第5戦 7月17日 アイオワ レース1
第6戦 7月18日 アイオワ レース2
第7戦 8月09日 ミッドオハイオ
第8戦 8月23日 INDY500
第9戦 8月30日 ゲートウェイ
第10戦 9月13日 ポートランド
第11戦 9月19日 ラグナセカ レース1
第12戦 9月20日 ラグナセカ レース2
第13戦 10月3日 インディアナポリス レース2
第14戦 10月25日 セントピーターズバーグ
■インディカー開幕戦 テキサス ジェネシス300 結果
1位 9 S.ディクソン（チップガナッシ・ホンダ）
2位 22 S.パジェノー（ペンスキー・シボレー）
3位 1 J.ニューガーデン（ペンスキー・シボレー）
4位 26 Z.ヴィーチ（アンドレッティ・ホンダ）
5位 20 E.カーペンター（エドカーペンター・シボレー）
6位 59 C.デイリー（カーリン・シボレー）
