最新テクノロジーを満載してQ5らしさを強調
アウディの人気プレミアDセグメントムSUV「Q5」が登場4年目にして大幅なアップデートを行った。今回の変更はQ5のアイデンティティをさらに強化するために行われたもので、エクステリアデザインの変更、世界初のデジタルOLEDリアコンビライトの採用、新しいMMIタッチコントロール、最新の運転アシスタントシステムの採用など、アップデートは多岐にわたっている。
エクステリアデザインはQ5の力強いアイデンティティを強調するもので、フロントセクションでは八角形のシングルフレームグリルが幅広い形状に変更され、これにあわせてサイドインテークも大型化、LEDヘッドランプには新しいライトシグネチャーが組み込まれている。
サイドビューではシルインサートのデザインが変更され、視覚的に軽快な印象を与えるものになっている。リアビューのハイライトは世界初のデジタルOLEDリアコンビライトと、それをを繋ぐ新しいトリムエレメント、さらに水平フィンを備えた新しいディフューザー。これらにより、Q5の印象は大きく変わっている。
とくにリアコンビライトのデジタルOLED(有機発光ダイオード)は将来につながる照明テクノロジーで、開発部門でこの分野の責任者を務めるステファン ベルリッツ氏は「デジタルOLEDの利点は、完全なコントラストに加えて、均質性が高く、セグメント間のギャップを最小限に抑えることができる点です。将来的に、デジタルOLEDは、高い精度と幅広い可変性を備え、パーソナライズされたライティングデザインを実現するための完璧なテクノロジーとなるでしょう。このテクノロジーは、幅広い開発の可能性を提供してくれます」と語っている。
このデジタルOLEDリアコンビライトはアウディドライブセレクトと連動していて、モードを切り替えるとライトが専用のシグネチャーに切り替わる。また近接検知機能も装備していて、他車が異常接近すると、危険を示すためにすべてのOLEDセグメントが点灯する仕組みとなっている。
エクステリアは、標準仕様に加えて、2種類のデザインラインを設定。クロームやシルバーで精悍に仕上げられたアドバンストライン、スポーティなハニカムグリルとなるSラインが選べる。なお、ボディカラーは新色のディストリクトグリーンとウルトラブルーを含む全12色が用意されている。
インテリアでは新しいMMIタッチディスプレイを装備。これによりロータリー/プッシュコントロールが廃止され、すっきりとしたデザインとなっている。なお、インテリアトリムは、標準仕様、デザインセレクション、Sラインの3タイプから選択可能となっている。
オプションとして、前後にスライド可能で、背もたれの角度を調整できるリアシートも用意される。折りたたみ式の可変ラゲッジルームフロアマットは標準装備されており、オプションでパワーテールゲートを選標択することもできる。
コネクティビティもアップデートされ、先代のMIB 2の10倍の処理能力を持つ第3世代のモジュラーインフォテインメントプラットフォーム(MIB 3)をベースにしたものになっている。
ヨーロッパ市場に最初に導入されるのは「Q5 40 TDI」。さらに軽量化が進んだ新開発の2L4気筒ディーゼルエンジンに、マイルドハイブリッドシステム(MHEV)を装備して燃料消費量を削減、さらにデュアルAdBlueインジェクションを備えた新しい二段階SCRシステムにより最新のEuro 6d-ISC-FCM排出基準とEU 6 APの要件を満たしている。
まずは40 TDIからの登場となったが、この後すぐに、二種類の4気筒TDI、V6 TDI、2L 4気筒TFSI、プラグインハイブリッドなど、多くのエンジンがラインアップに追加されるという。
最後になったが、当然、ドライバーアシスタンスシステムの新世代にアップデート。ターンアシスト、衝突回避アシスト、エグジットワーニングシステムが安全性に貢献するとともに、アダプティブクルーズアシストがドライバーの負担を大幅に軽減、プレディクティブエフィシェンシー(予測効率)アシストが予測的な運転スタイルをサポートすることで燃料消費量を削減する。
ヨーロッパ市場では、このデビューにあわせて特別限定モデル「エディション1」も登場している。販売は2020年秋より世界中の市場に導入されるが、日本での発売時期などはアナウンスされていない。