「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「日産 フーガ」だ。

それよりも、ステアリングを切っていくとロールもそこそこに、しっかりとインに向いていくのが気持ちいい。コーナリング中にギャップに遭遇しても、サスペンションがきれいに動いている感覚に進化が感じられる。官能を刺激するスポーティさがある。

フーガは相変わらずスポーティでプレミアムセダンとしては硬派な部類ではあるが、後席に乗る人を閉口させないだけの快適性や、フォレストエアコンなど女性ユーザーや同乗者への配慮がゆきとどいたモデルとなった。インテリアもエクステリアと同様に曲線基調で豊かさを表現しており、銀粉本木目をはじめとする素材へのこだわりも強い。

楽しければそれでいい、という好き者ドライバーの向けのクルマという印象を払拭した。落ちついたセダン然としたクルマを強く求めていた人にはバランスの良い250GTがオススメだが、より強くスポーティを求める人は370GTに惹かれるだろう。

最近は燃費性能もクルマ選びの重要なファクターだが、フーガもそこには気を使っている。2.5Lは従来比で15%改善され、エコカー減税にも対応した。3.7Lも従来の3.5Lより良好な燃費となっており、そのパフォーマンスを考えれば十分に現代的な才能を持っているといえる。

画像: 2.5Lを搭載する250GTでも十分にスポーティだが、多人数乗車や高速ツーリングの機会が多いなら、3.7Lを選びたい。

2.5Lを搭載する250GTでも十分にスポーティだが、多人数乗車や高速ツーリングの機会が多いなら、3.7Lを選びたい。

■日産 フーガ 370GTタイプS(250GT)主要諸元

●全長×全幅×全高:4945×1845×1500mm
●ホイールベース:2900mm
●車両重量:1750kg(1700)
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3696cc(2495)
●最高出力:245kW<333ps>/7000rpm(165<225>/6400)
●最大トルク:363Nm<37.0kgm>/5200rpm(258<26.3>/4800)
●トランスミッション:7速AT
●駆動方式:FR
●10・15モード燃費:9.5km/L(12.2)
●タイヤ:245/40R20(245/50R18)
●当時の価格<税込み>:492万4500円(427万3500円)

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