2020年5月に発売された新世代商品群第一弾のマツダ3(MAZDA 3)に、初めての改良が施されて走行性能と安全性が向上した。そのラインアップの中からマツダ3 ファストバック Xとマツダ3 セダン XDに試乗することができた。

アクセルの踏み込み量にクルマが即反応

マツダ3には、相当数のグレードが用意されている。ハッチバックとセダン、 2WDと4WD、そしてMTとAT、さらに特別仕様車があり、そのすべてを数えると価格は82種類も存在する。

これは多すぎるし、これではどれを選ぶか目移りしてしまう。選択肢が豊富なことはメリットである反面、多すぎるとそのクルマの個性が薄れてしまう。マツダ3はそうしたジレンマに陥っているような気がしてならない。そんな数多いグレードの中で、今回は2モデルに試乗することができた。

気に入ったのは、ファストバック Xの6速MT仕様だ。セダンのスカイアクティブD搭載車にも試乗したが、好印象だったのは断然、スカイアクティブXの方である。前者の価格は351万7963円、後者は321万4241円(ともに特別塗装色代含む)。価格差は約30万円だが、二者から選ぶならスカイアクティブXだろう。

画像: この改良でCTSやMRCCなどADASも進化している。

この改良でCTSやMRCCなどADASも進化している。

マツダ3の進化ポイントは、ファストバックに6速MT仕様を追加(2Lガソリンモデル)、スカイアクティブXのエンジンとトランスミッションを制御するソフトウエアがアップデートされ、アクセルペダル操作に対する応答性とコントロール性を高めたことである。また今後は、すでにスカイアクティブXに乗っている人も無償でアップデートできるという。

マツダ3のスカイアクティブXは、デビュー当時からその素晴らしさに感心していた。それがさらに改良され実に興味深い1台になっていた。

実際に走り出すと右足の踏み込み量にクルマは即座に反応し、クルマと人の一体感がさらに高まったと感じられた。MT仕様ということも気分が高ぶった理由のひとつだ。「最近のクルマにはいいMT車がない」という話をよく耳にするが、それは、マツダ3のスカイアクティブXに乗ってから言って欲しい。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

マツダ 3 ファストバック X バーガンディセレクション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4460×1795×1440mm
●ホイールベース:2725mm
●車両重量:1420kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1997cc
●最高出力:140kW(190ps)/6000rpm
●最大トルク:240Nm/4500rpm
●モーター最高出力:4.8kW(6.5ps)
●モーター最大トルク:71Nm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・51L
●WLTCモード燃費:17.4km/L
●タイヤサイズ:215/45R18
●車両価格(税込):345万1963円

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