クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車を紹介していこう。第5回目の今回は近距離での使用が多かったが走行ぶりはいたって快調で、Harman/kardonプレミアムオーディオシステムのサウンドに浸っている日々である。(Motor Magazine 2019年6月号より)

視点が高いステルヴィオは周囲がよく見え運転しやすい

ステルヴィオのようなSUVに乗って、いつも感じているのは、運転中の視点が高いことで周囲がよく見えることだ。前後方向はもちろんのこと、左右の方向に関してもそうだ。たとえば高速道路では、高架になっている部分を走ることも多いのだが、そうしたところは路肩に側壁が設けられている。セダンやワゴン、スポーツカーだと、その側壁の向こうが目に入ることは少ないが、SUVだとよく見えることが多い。同様に、中央分離帯越しの反対車線を走るクルマもよく見えるのだ。

MMステルヴィオ号を走らせていて思うのは、やはり東京などの大都市近郊では走行している新型輸入車の台数が相当に多いということだ。それを実感するのが、各ブランドで特徴的なデザインが採用されている「デイタイムランニングライト」の輝き方である。

最近は日本車でも多くのモデルで採用されているから、光っていればすべて輸入車だなどとは思っていない。見慣れてくると、このパターンの輝き方ならBMWだよね、あれはポルシェ、それはボルボ、こちらはメルセデス・ベンツだ、おっとこれはフォルクスワーゲン、さらにアウディだ、といった具合である。これらは、主に対向車線を走るクルマを反射的に識別しながら受ける印象なのだが、ステルヴィオは前方視界がいいのでそういうところもよく目に入ってくる。特徴的な形状で輝くステルヴィオとジュリアを見かける機会も、増えたと感じる。

ちゃんと前を見ているのか? と思われるかもしれないが、もちろん安全のための意識をしっかりと優先的に持って運転しているつもりだ。

「クアドリフォリオ」もラインアップに加わったステルヴィオ

さてMMステルヴィオ号はモデルの日本導入時に用意された「ファーストエディション」であるが、ステルヴィオのラインアップは徐々に広がっている。その最新モデルが、先月号でご紹介した2.2Lディーゼルターボエンジン搭載仕様となる。そして、アルファロメオならではのネーミングを冠したスペシャルパフォーマンス版モデル、2.9L V6ツインターボエンジンを搭載する「クアドリフォリオ」がトップモデルとして君臨している。担当者としては280ps/400Nm仕様の2L直4ターボエンジン搭載のファーストエディションでも十分に俊敏で力強くて満足しているが、それら新モデルへの関心が高いのも事実だ。(文:Motor Magazine編集部 香高和仁)

画像: ステルヴィオ クアドリフォリオ取材時のシーン。オーバーフェンダー状のホイールアーチも素敵。

ステルヴィオ クアドリフォリオ取材時のシーン。オーバーフェンダー状のホイールアーチも素敵。

■第5回/2019年3月24日~4月22日(5カ月目)のデータ
・オドメーター:9368km
・走行距離:2049km
・給油量:189.0L
・実燃費:10.8km/L

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