ロータスの技術力はJBXEチームにとって大きな力になる
エクストリームEシリーズは、環境問題への関心を高めることを目的として設立されたフル電動SUVによるオフロードレースシリーズ。ABBフォーミュラE世界選手権のCEOであるアレハンドロ・アガグによって設立され、2021年4月に開幕することになっている。
550psを発生するワンメイクEVマシン「ODYSSEY 21(オデッセイ21)」を使って、アマゾンの熱帯雨林やグリーンランドの北極圏など自然環境の破壊が進む地域で競技を行うことで、環境問題の興味喚起を狙う。
ジェンダーイクオリティ(男女平等)もテーマのひとつに掲げられ、男性ドライバーと女性ドライバーが二人一組となって1台のマシンをシェアして戦うのも特徴。ジェンソン・バトン率いるエクストリームEチーム「JBXE Racing」は、ジェンソン・バトンと、スカンジナビアツーリングカーレースで優勝経験のあるミカエラ・オーリンコットリンスキーがペアを組んで出場することになっているが、今回、この活動に賛同してロータスエンジニアリングがテクニカルパートナーとして参加することになった。
最先端のテクノロジーとモーターレースへの経験が豊富なロータスエンジニアリングとの提携は、電動化を促進することで、地球の保護と持続可能なソリューションの重要性を強調するなど、大きな意味を持つこととなる。
このシリーズには元F1王者のジェンソン・バトンをはじめ、ダカールラリーで活躍するカルロス・サインツ、元WRC世界ラリー選手権9連覇王者のセバスチャン・ローヴなどがドライバーとして参加するほか、ルイス・ハミルトンが手掛ける「X44」や、ニコ・ロズベルグの「ロズベルグ・X・レーシング」、バトンの「JBXE」、アメリカの「チップ・ガナッシ・レーシング」などのビッグネームが並んでいる。
ジェンソン・バトンは今回の発表について「ロータスはモータースポーツと密接に関連している素晴らしい英国のブランドです。ロータスエンジニアリングをJBXEに迎えることを嬉しく思います。エクストリームEは、チャレンジに満ちたユニークでエキサイティングなシリーズであり、ロータスエンジニアリングのようなブランドと一緒に参加できるということは、私自身とチームにとって誇りに思います。私たちは新しいテクニカルパートナーシップを結べたことに非常に興奮しており、今週末の最初のレースで何ができるかを試すのが待ちきれません」とコメント。
ロータスカーズのマネージングディレクターであるマット・ウィンドルは「電動モータースポーツのエキサイティングな新時代が始まります。テクニカルパートナーとしてJBXEチームをサポートすることは、EV技術の魅力的なチャレンジを意味し、10年以上にわたる電動スポーツカー(最近ではロータス エヴァイヤ)からの学習を用いて、チームに貴重な知識をもたらすことができます。JBXEチームとともに参加することで電動レースの次のステージを経験できることを楽しみにしています」と語っている。
エクストリームEシリーズ開幕戦「Desert X Prix」は、4月3日から4日までサウジアラビアのアルウラで開催される。