2021年4月16日、 F1第2戦エミリア・ロマーニャGPがイタリア・ボローニャ近郊のイモラサーキット(エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ・インターナショナル・サーキット)で開幕する。F1デビュー戦となるF1第1戦バーレーンGPでいきなり9位入賞し、世界から大きな注目を集める角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)は、イモラではどんな走りを見せるのか、最新情報をお届けしよう。

角田裕毅「トップ5に入るポテンシャルはある」

F1デビューとなった開幕戦バーレーンGPで、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)が素晴らしい走りを見せた。

ソフトタイヤを履いて、予選Q1でいきなりルイス・ハミルトンを上回る2番手タイム1:30.607をマークしてQ1をクリア。鮮烈な一撃をお見舞いしたその直後、決勝スタートのタイヤを決めるQ2で果敢なチャレンジに打って出た。大半のドライバーがソフトタイヤに変更する中で、角田選手はミディアムタイヤを装着したのだ。

「Q2をミディアムタイヤで通過する」という目標は惜しくも達成できなかったが、ライバルチームも一目置かざるをえない存在になったといえる。しかも、予選Q2をミディアムタイヤで通過できなかったことに「悔しいです」と言うから凄い。「いける自信はありました、何が起こったのかよくわからないという気持ちです」と角田は予選後、語っている。

13番手スタートとなった決勝レースでは、出だしでホイールスピンして1コーナーまでにポジションを落として集団のなかに飲み込まれた。1周目に15番手までドロップし、F1の洗礼を受ける。

しかし、そのままでは終わらない。そこから落ち着いてオーバーテイクを披露しながら徐々に順位を回復。15周目にミディアムタイヤからハードに、33周目に2度目のタイヤ交換で再びハードタイヤを装着すると、最終ラップまでさらに攻め続け、セバスチャン・ヴェッテル、フェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネンといった元王者を次々とパスする派手なオーバーテイクショーを見せつけて、9位でフィニッシュした。

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターはその角田の走り、またエミリア・ロマーニャGPについて「アルファタウリ・ホンダの角田選手は、デビュー戦でいくつものオーバーテイクを見せて、9位入賞を果たしました。うまくタイヤをマネージメントし、いいレースをしてくれたと思います。今後が楽しみになりました。今週末エミリア・ロマーニャGPが行われるイモラサーキットは、アルファタウリのファクトリーがあるファエンツァからわずか15kmほどの場所に位置し、彼らにとってのホームレースとなりますので、アルファタウリのチームメンバーのみならず、我々ホンダのメンバーも一段と士気を高くしてレースに臨みます」とコメントしている。

ちなみに、昨年のエミリア・ロマーニャGPの予選ではホンダのパワーユニットユーザー4台は揃ってトップ8に入っており、イモラサーキットはホンダにとって相性のいいコースでもある。

好スタートを切ったアルファタウリ・ホンダ

角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

「バーレーンでの初のF1レースウイークはとても楽しかったですし、そんなに驚くようなことはなかったです。予選についても戦略に悔いはありません。いい経験でしたし、チームにとっても新たなチャレンジでした。トップ5や6に入れるポテンシャルがありそうです。イモラについては走行経験も多く、開幕戦での経験も活かせると思いますし、マシンには自信があります。中速域のコーナーが多く、そこに高速コーナーもいくつかあるサーキットです。ターン1から2のような高速シケインが好きで、これまでに経験のない、イモラならではの箇所だと思います。また、高低差が大きい点も気に入っています。また、ターン11から12のアクア・ミネラリというセクションは下り坂で右コーナーが連続し、ここも楽しめます。全コーナーが好きですが、特にこれらはお気に入りです。レースウイークの開始から、徐々にペースを上げていきます。チームにとってのホームレースなので重要な一戦ですし、僕にとってもホームのように感じています。今週末もきちんと自分の仕事を進めていきます」

画像: デビュー戦バーレーンGPで世界を驚かせる走りを見せた角田裕毅。イモラではどんな走りを見せてくれるか。

デビュー戦バーレーンGPで世界を驚かせる走りを見せた角田裕毅。イモラではどんな走りを見せてくれるか。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

「ダニエル(リカルド)との接触を除けば、バーレーンでのレースウイークは順調で、多くのポジティブな点が得られました。フリー走行ではすべて上位に入り、予選でもトップ5入りと、過去最高に近い成績を残せました。パフォーマンスやスピードの面では、この先のシーズンに向けてとても勇気づけられるものでした。バーレーンで見えたのは、僕らに大量ポイント獲得を可能にするパッケージがあるということです。Q2ではミディアムタイヤで挑み、僕ら以外は、メルセデス2台とマックス・フェルスタッペンだけが成功しました。リスクはありましたが、僕らのマシンやパフォーマンスレベルに対する信頼の証です。ほかのサーキットでもこれを再現できればと思います。今週は大好きなイモラです。テクニカルで、リズムに乗れる高速コーナーも多く、切り返しが忙しいコースです。昨年は、ここでチームとの予選ベストリザルトを記録し、2列目のグリッドにつけました。残念ながらレースでは問題が起き、5番手走行中に終えてしまいましたが、それまではいいレースウイークでした。いまはレースが待ちきれず、どんな結果が残せるか早く見てみたいですね」

画像: バーレーンGP予選で5番手に入ったピエール・ガスリー。決勝レースは接触でいい結果が残せなかったが、調子は良さそうだ。

バーレーンGP予選で5番手に入ったピエール・ガスリー。決勝レースは接触でいい結果が残せなかったが、調子は良さそうだ。

2021年第2戦エミリア・ロマーニャGPは、4月16日11時(日本時間18時)からのフリー走行1回目で開幕、予選は4月17日14時(日本時間21時)、決勝は4月18日15時(日本時間22時)に開始される。

画像: イモラサーキットのコース図。ラップタイムの73%がフルスロットルと、2021年にF1が開催されるサーキットの中で3番目に高い割合となっていて、平均時速は約200km/hとやはり3番目に高い。ただ路面は平滑ではなく、チームはブレーキングも含めて、空力的な妥協点を見つけなければならない。

イモラサーキットのコース図。ラップタイムの73%がフルスロットルと、2021年にF1が開催されるサーキットの中で3番目に高い割合となっていて、平均時速は約200km/hとやはり3番目に高い。ただ路面は平滑ではなく、チームはブレーキングも含めて、空力的な妥協点を見つけなければならない。

2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP タイムスケジュール

フリー走行1回目:4月16日11時〜12時(日本時間18時〜19時)
フリー走行2回目:4月16日14時30分〜15時30分(日本時間21時30分〜22時30分)
フリー走行3回目:4月17日11時〜12時(日本時間18時〜19時)
予選:4月17日14時〜15時(日本時間21時〜22時)
決勝:4月18日15時〜(日本時間22時〜)

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