停止も再始動も、とても静かな「エコアイドル」
アイドリングは、カスタムRS同様かなり静かだ。走り出して最初の信号待ちで、さっそくアイドリングストップ機能の「エコアイドル」が作動した。しかも、音も振動もほとんどなく停止するので、けっこう気がつかない人もいそうだ。それでもシーンとした室内で、インジケーターのストップ時間が増えていくのを見ていると、なんとなく得した気分になる。
青信号になってブレーキを緩めると、素早くエンジンが再始動する。この時、ブルンと音はそれなりにするけれど、振動は小さくて不快感はない。勾配10%以上の坂道や、5km/h以下のノロノロ渋滞などでは作動しないなど、使い勝手はしっかり吟味されている。
加速フィールも滑らかだ。けっして速くはないけれど、軽自動車としてはとても穏やかな力感を感じさせる。また、カスタムRSよりもステアフィールがしっとりと落ち着きがあるのも高ポイント。乗り心地も満点に近く、リラックスできる。とはいえ、リアシートでは室内に入ってくるノイズがやや大きめだった。
シートのアレンジや使い勝手、ラゲッジスペースの広さなどはカスタム系と基本的に変わらず、優れたパッケージングは先代譲り。新型ムーヴは、いろいろな意味で動きが素直で運転しやすく、誰にでもすぐにフィットできるクルマに仕上がっていた。
■ダイハツ ムーヴ Xリミテッド 主要諸元
●全長×全幅×全高:3395×1475×1635mm
●ホイールベース:2455mm
●車両重量:810kg
●エンジン種類:直3 DOHC
●排気量:658cc
●最高出力:38kW<52ps>/7200rpm
●最大トルク:60Nm<6.1kgm>/4000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:27.0km/L
●タイヤ:155/55R14
●当時の車両価格(税込):132万円