マセラティの進化は今、いい意味での二極化が明確に進んでいる。ブランド初の電動化モデル「レヴァンテ ハイブリッド」とともに新世代スーパーモデル「MC20」も日本に上陸した。(Motor Magazine2021年7月号より)
電動化の加速と同時に走る楽しみも追及
2021年4月11日、上海モーターショーにおいてマセラティは、ブランド初のハイブリッドSUVモデル「レヴァンテ ハイブリッド」を発表した。同ブランドの電動化モデルとしては、ギブリ ハイブリッドに次ぐ。パワートレーンは、2L直4のeブースターユニットに48Vで動作するBSG(ベルトドリブン スターター ジェネレーター)を用いたマイルドハイブリッドシステムを組み合わせている。トランスミッションは8速AT、セルフロッキング機械式LSDを備えた4輪駆動モデルだ。
一方でギブリには、最高出力580psを発生する3.8L V8ツインターボを搭載した「トロフェオ」が追加されている。エンジンを製造するのは、レヴァンテ トロフェオと同じくマラネロのフェラーリ工場で、統合車両制御システムによるダイナミクス性能の向上など、トータルでのグレードアップが図られている。日本への導入は、2021年6月初旬に揃って予定されている。
日本導入が本格化するモデルといえば、新世代マセラティの象徴とも言えるスーパーカー「MC20」の実車が「ジャパンツアー」と題して日本全国のマセラティディーラーを巡回展示、話題となった。350km/hを超える最高速度などスペックはやはり凄いけれど、最大の「見どころ」はやはりその流麗なスタイリングだろう。ブランドとしては初めてのバタフライドアを採用、エレガントでありながらシャープな走りもしっかり予感させるデザインは唯一無二の魅力と言えそうだ。
硬軟揃って革新の時を迎えたマセラティ・・・2021年からは、日本でもその人気がさらに加速することになるだろう。(文:Motor Magazine編集部 神原 久)