ソフトタイヤに苦しみレースペース上がらず
7番グリッドからスタート、上位進出が期待されたアルファタウリ・ホンダの角田裕毅にとって、オーストリアGPの決勝は苦い経験となった。
角田は予選上位通過を狙ってのためかソフトタイヤで出走し、Q2をクリアして見事予選(Q3)7位を獲得した。しかし、Q3に進出したマシンは決勝スタートでタイヤを変更できない規定により、ソフトタイヤのままスターティンググリットに並ぶことに。結果的に決勝レースの展開が苦しいものとなってしまった。
ソフトタイヤでスタートしたもののレースペースを上げられらず、多くのミディアムタイヤ勢をオーバーテイクすることができないまま、早めのタイヤ交換が必要となってしまった。このため12周目にピットインしてハードタイヤに交換するが、後続とのタイム差が小さかったこともあり、これで順位を大きく下げてしまう。
しかも、角田はこのピットインの際にピット入口の白線をまたいでしまい、5秒のタイムペナルティを言い渡される。
この後、1回目のタイヤ交換が早かったことで2ストップ戦略となり、角田は51周目にピットインして再びハードタイヤに交換。これと同時に5秒ペナルティを消化して、またも後退。
さらに、この2回目のピットインする際にも再びピット入口で白線をまたぎ、2度目の5秒ペナルティを受けることになる。なんともちぐはぐな展開で、結局角田はフィニッシュ後に5秒を加算され、12位という最終結果となった。
レース後、角田は「難しい一日となりました。レース中のペースに苦しみ、タイヤマネージメントはとても難しかったです。予選がよかっただけにフラストレーションがたまりますが、気持ちを切り替え、今日の課題を振り返る必要があります。次のシルバーストーンで同じミスを繰り返すことがないようにしていきます」とコメントしている。