茨城県の中央にあり、古くから栄えていた「笠間」
北関東自動車道・笠間PA(東西集約)のある茨城県笠間市というエリアは、縄文時代から人が住んでおり、平安時代から室町時代にいたる中世のころから栄え、江戸時代は笠間藩の領地として、また水戸街道と結城街道(水戸~日光街道の小山を結ぶ)の中継地として発展。明治時代になって茨城県に統合された歴史があります。
笠間で有名なのは、日本三大稲荷と呼ばれる「笠間稲荷神社」と、その鳥居前町で人気を集めた「いなり寿司」、さらに江戸時代から続く陶器の「笠間焼」でしょう。特産品は、県内有数の生産量を誇る栗に菊、そして自然薯(じねんじょ)です。
古くから交通の要衝であった笠間ですから、現在も常磐道と北関東道の分岐となる友部JCT(ジャンクション)から、すぐ近くにあるのも特徴です。友部JCTから笠間PA(東西集約)はクルマで数分、水戸市や大洗海岸へも30分ちょっとという距離にあります。
ですから、このPAを利用する人は、働くドライバーからレジャー客まで幅広く、それに合わせてリーズナブルなグルメから観光客向けのおみやげまで幅広いラインアップを用意されている魅力もあります。また、「東西集約」とあるように、西行きでも東行きでも、同じ施設が使えるのも特徴です。
長く楽しめ、食べ終わった後も使える
そんな笠間の特産品をかけあわせた人気の品が「あまなっとう×笠間焼」(1870円)です。本物の笠間焼の器と、地元の根本製菓による甘納豆(あまなっとう)をセットにしたお土産にぴったりのもの。ちなみに、甘納豆は豆や木の実などを砂糖で煮込んだ和菓子。糸を引く発酵食品の納豆とは別物。納豆は水戸が有名ですけれど、それとは関係がありませんので、ご注意を。
で、そのセットの四角い箱にぴったりの寸法の笠間焼の器は、赤黒くシンプルな作り。直径は15cmほどで、高さは6cmほど。江戸時代から日々の実用品として愛された笠間焼らしい、いろいろ便利に使えそうな器です。
セットになっている甘納豆は、サツマイモ、紫芋、カボチャ、ゴボウ、栗、ニンジンが、それぞれ3~5個入ったもの。分量は器にちょうどぴったり。ショッピングコーナーでは、同じくらいの分量の甘納豆が1080円で販売されていましたから、笠間焼の器が付いて1870円はお買い得といえるんじゃないでしょうか。
そして肝心の甘納豆の味ですが、これも大満足。それぞれの素材の味が濃縮されていて、甘さ加減も絶妙。個人的に気に入ったのが栗! 濃い栗の味と甘みの具合が絶品です。笠間の誇る食材という点も良いですね。また、ゴボウやニンジンといった、本来、それほど甘くない材料を使った甘納豆は、それぞれ独特の味があって楽しくなります。
サツマイモや紫芋の大きさにもビックリ。毎日、少しずつ食べて、長く楽しめるのも、甘納豆ならではのうれしさではないでしょうか。おみやげにぴったりの逸品といえるでしょう。
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地元の特産品「栗」を使ったソフトクリーム
もうひとつのテイクアウトグルメも、地元特産品にちなんだもの。「笠間の栗ソフト」(500円)です。提供しているのは、店舗前の通路に面して売り場のある「KASAMArt DELI」。
これは名前のとおり、そして見たとおりで、栗を使ったソフトクリーム。もちろん地元でとれた栗のペーストを100%使用しています。食べれば「あ、栗だ!」と。色だけでなく、味も完璧に栗で、濃厚なモンブランケーキのような味わい。ただし、甘みは抑えめです。
ワッフルコーンとのマッチングもばっちりです。それに、思ったよりボリュームがあるので、食事の後にデザート感覚でいただくと、けっこうお腹がいっぱいになります。十分に覚悟していただくのがよろしいかと思います。
長い歴史を誇る笠間を感じることのできるテイクアウトの2品でした。(文と写真:鈴木ケンイチ)
■北関東道・笠間PA(東西集約)
「ショッピングコーナー」 7:00~19:00
「KASAMArt DELI」 11:00~15:00
※コロナ禍の影響により、営業時間が変更になる場合があります。
※この記事は、コロナ禍での外出を推奨するものではありません。出かけられる状況になったら本記事を参考に、ぜひ楽しいドライブルートを引いてみてください(Webモーターマガジン編集部)。