ウェットスタートの大波乱、フェルスタッペン不運
サマーブレイク前の最後の一戦となるハンガリーGPは、レース直前に降り出した雨で全車インターミディエイトタイヤでのスタートとなり、これが前戦に続いてレッドブル・ホンダには不運な展開を呼ぶことになった。
まず、蹴り出しで大きく出遅れた2番グリッドのバルテリ・ボッタスが1コーナーへの進入でブレーキをロックさせてランド・ノリス(マクラーレン)に追突、押し出されたノリスはスタートダッシュよく2番手に上がっていたマックス・フェルスタッペンのサイドに激突してしまう。ボッタスも同様にセルジオ・ペレスに激突。ここでノリス、ボッタス、ペレスはリタイアとなってしまう波乱の幕開け。
フェルスタッペンはなんとかクルマを止めずに走り続けることができたものの、バージボードとフロアに大きなダメージを受けて以後のレースで大きなハンデを背負うことになってしまった。
赤旗中断後の再レースは、上位陣で唯一無傷だったハミルトンの独走になるかと思われたが、フォーメーションラップ終了時に乾き始めた路面を見た各車がドライタイヤへの交換に向かう中で、メルセデスチームが判断ミス。ハミルトン車だけがステイアウトしてグリッドへ着くという珍事が発生してしまう。
すぐにタイヤ交換を強いられたハミルトンはなんと最下位まで転落してしまったが、ここから2度の素早いタイヤ交換を活用して猛烈なペースで追い上げ最終的には3位フィニッシュ。さらにセバスチャン・ヴェッテル(アストンマーティン)が、レース後車検で規定量の燃料を採取できずに失格となったため、2位に繰り上がった。手負いのマシンでまったくペースが上がらずに9位に終わったフェルスタッペンを逆転し、ドライバーズランキングでリーダーの座に立つことになった。
2戦連続で不運に泣いたレッドブル・ホンダは、コンストラクターズランキングでもメルセデスの逆転を許している。