2021年9月10日、F1第14戦イタリアGPが開幕した。イタリアGPは今季2度目のスプリント予選フォーマットとなるため、初日にはノックアウト形式の予選が行われ、メルセデスのバルテリ・ボッタスが最速タイムをマークした。また、2番手にもチームメイトのルイス・ハミルトンが入り、メルセデスの2台がスプリント予選でフロントロウからスタートすることになった。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3番手。角田裕毅は予選17番手にとどまった。

ボッタスはスプリント予選を優先する戦略か

9月10日金曜日、スプリント予選のスターティンググリッドを決めるノックアウト形式の予選は、夕刻18時(日本時間9月11日01時)、気温27度、路面温度33度というコンディションで開始された。

画像: 予選は気温27度、路面温度33度のコンディションで始まったが、夕刻のため、路面温度は少しずつ下がっていった。

予選は気温27度、路面温度33度のコンディションで始まったが、夕刻のため、路面温度は少しずつ下がっていった。

長いストレートが特徴の超高速コースであるモンツァでは、いかに他車のトウ(スリップストリーム)を使うか、いかに他車にトウを使わせないかが重要となるが、このためその駆け引きもあってコース上には多くのトラフィックが発生。この予選ではソフトタイヤしか使用できず、またスプリント予選のタイヤは自由に選択できることから、タイヤ戦略はシンプルなものだったが、うまくタイムを出すのが難しいセッションとなった

その戦いは最後のQ3まで続いたが、Q3ではフリー走行から好調なメルセデスのボッタスが最速タイムをマーク。チームメイトのルイス・ハミルトンがわずか0.096秒差の2番手に入り、メルセデス勢がスプリント予選のフロントロウを独占することになった。

レッドブル・ホンダのフェルスタッペンも1分19秒台に入れて3番手、フェルスタッペンにトウを提供したセルジオ・ペレスは9番手となった。昨年のイタリアGPで優勝したアルファタウリ・ホンダのガスリーは、安定したパフォーマンスで6番手タイムをマーク、スプリント予選での3列目スタートを決めている。

アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は予選Q1突破を果たしたかに思われたが、パラボリカでトラックリミット違反を犯していたため、1分21秒711のタイムが抹消となって17番手でQ1敗退となった。

なお、ボッタスは戦略的に今季4基目のパワーユニットを投入し、決勝の最後尾グリッドスタートを選択しているが、スプリント予選ではポールポジションからスタートすることができる。つまり、スプリント予選で得られるポイントをレッドブル・ホンダから奪う使命が与えられたというわけだ。

予選終了後、ハミルトンは「まず、バルテリを祝福したいと思います。素晴らしいラップでした。私は最後のセッションで少し苦労する部分があったので最高の予選ではありませんでしたが、最前列をロックアウトができてうれしいです。明日はこのチャンスを最大限に生かす必要があります。スプリント予選フォーマットはエキサイティングで、イタリアのファンが戻ってくるのを見るのは素晴らしいことです。チャンピオン争いの点でもすべてのポイントが重要です」とコメント。

画像: 予選1-2を独占したメルセデス、ボッタス(左)とハミルトン。

予選1-2を独占したメルセデス、ボッタス(左)とハミルトン。

一方、フェルスタッペンは「最高の予選とはなりませんでしたが、このコースでは僕らはいつも厳しい戦いになると考えています。フリー走行では期待よりも苦戦しましたが、予選を通じて挽回できたと思います。3番手に満足していますし、それ以上を望むのは現実的ではありません。スプリント予選ではもっと上位に近づけると思いますが、ここでは何が起きるか分からないので、プレッシャーはかけ続けていきます」と語っている。

画像: 予選3番手となったフェルスタッペン。イタリアGPは始まったばかりで、ここから決勝までいかにマシンを仕上げていくか。

予選3番手となったフェルスタッペン。イタリアGPは始まったばかりで、ここから決勝までいかにマシンを仕上げていくか。

2021年F1第14戦イタリアGP予選 結果

1位 77 V.ボッタス(メルセデス) 1:19.555
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 1:19.651
3位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:19.966
4位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 1:19.989
5位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス) 1:19.995
6位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)1:20.260
7位 55 C.サインツ(フェラーリ) 1:20.462
8位 16 C.ルクレール(フェラーリ) 1:20.510
9位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ) 1:20.611
10位 99 A.ジョビナッティ(アルファロメオ・フェラーリ) 1:20.808
・・・・・・・・・・
17位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

土曜日のスプリント予選は、16時30分(日本時間23時30分)から18周(最大30分間)で争われ、決勝のスターティンググリッドが決定される。なおスプリント予選中のピットストップの義務はなく、スタートタイヤは自由に選択できる。

2021年F1第14戦イタリアGP タイムスケジュール

フリー走行2回目:9月11日12時〜13時(日本時間19時〜20時)
スプリント予選(18周):9月11日16時30分〜17時(日本時間23時30分〜24時)
決勝(53周):9月12日15時〜(日本時間22時〜)

This article is a sponsored article by
''.