次シーズンに快適に使うためのタイヤの保管方法とは?
今ではあまり自分ですることはなくなった感もあるが、クルマに付きものなのがタイヤ交換作業だ。作業自体はショップにお願いするとしても、冬を迎える前に夏タイヤからスタッドレスタイヤに交換する場合など、外した夏タイヤをまた次シーズンに使う場合、保管に困る場合もある。
外したタイヤは、屋内に保管するのが理想だ。野ざらしで日光や雨に当ててしまうとタイヤの劣化を早めることになる。タイヤに限らず、ゴム製品は、日光、オゾン、熱、水などに長期間さらされると劣化が早まるのだ。
![画像1: 「きちんと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識(飯嶋洋治 著/日刊工業新聞社)」より転載。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/09/16/14050effe6fc6016a668107385f352f6a1b54c61_xlarge.jpg)
「きちんと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識(飯嶋洋治 著/日刊工業新聞社)」より転載。
このような状況でのタイヤは、ゴムの劣化と同時にタイヤ内部のカーカス(コード)の強度、粘着力が弱まるので、再度の使用ができなくなる可能性もある。こうしたことを避けるためには、クルマ用品量販店やタイヤ専門店などで行っている有料タイヤ保管サービスを利用するのも選択肢となる。
![画像: 夏タイヤもスタッドレスタイヤもなるべく太陽光や風雨にさらさない状態で、平積みで保管するのが望ましい。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/09/16/731719aa80b4ebc817b0e8fe23f2428d3adc28a0_xlarge.jpg)
夏タイヤもスタッドレスタイヤもなるべく太陽光や風雨にさらさない状態で、平積みで保管するのが望ましい。
ある程度の環境を自分で確保できる人の場合でも、保管に心がけたいポイントもある。1つはタイヤの変形を避けるために横に重ねて置くことだ。縦に並べてしまうとタイヤが変形する可能性があるのでおすすめできない。タイヤ内部に負荷をかけないといういみでは、内部の空気を半分くらいに抜いておくのもいい。もちろん、これは自分で空気充填できることが前提となる。
アスファルトなどに直接置かないことも大切だ。どうしても地面に密着したサイドウォールから劣化するので、一番下のタイヤをプラスチック製のパレットやすのこなど、通気性を良くして置いておくことをオススメする。さらに、それぞれのタイヤの間にダンボールなどを挟んでおいても、サイドウオールの保護につながる。
![画像: もともとのタイヤの装着位置をわかるようにしておくことは、装着するときもローテーションをするときも役に立つ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/09/16/8eb055a37c0b051b4e38e7d5776e92ebf733d5f5_xlarge.jpg)
もともとのタイヤの装着位置をわかるようにしておくことは、装着するときもローテーションをするときも役に立つ。
外したタイヤはチョークなどでもともとの装着位置を記入しておくといい。タイヤは各輪で摩耗の仕方が違う。だから、外したらどこでもいいからタイヤをつければいいということでなく、元の位置に戻すというのも走行性能上は重要だ。また、駆動輪の摩耗度合いはどうしても高くなる。それが目立つようならタイヤローテーションも必要となる。タイヤ位置を記入しておけば、そのときの目印にもなるので好都合だ。ローテーションも駆動方式別に決まってくるので、図を参考にして欲しい。(文:Webモーターマガジン編集部 飯嶋洋治)
![画像2: 「きちんと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識(飯嶋洋治 著/日刊工業新聞社)」より転載。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/09/16/273278b4fb987daded6147b235e6fbcaaf3066ca_xlarge.jpg)
「きちんと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識(飯嶋洋治 著/日刊工業新聞社)」より転載。