決勝最後尾スタートのフェルスタッペンは予選ノータイム
悪天候のためにフリー走行3回目は中止となったが、予選開始が予定されていた現地時間15時までにコンディションは回復。予選はなんとかスケジュール通りにスタートした。
Q1はウエットコンディションで、ほぼ全車インターミディエイトタイヤでコースイン。最後尾スタートが決まっているフェルスタッペンは、序盤に2周を走行したのみでタイムを記録せずに予選を切り上げた。
その後も路面が徐々に乾いていく中、滑りやすい路面でのドライビング、ドライタイヤへの切り換えタイミングの判断など、ドライバーそしてチームにとって難しい予選となった。
そんな中、Q3残り6分でジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)がソフトタイヤに交換、ここから大きく展開が変わる。これを見て次々とソフトタイヤに交換するドライバーが現れるが、路面温度が低くなかなかタイヤに熱が入らず、最後の周回になってようやくカルロス・サインツ(フェラーリ)がタイムを更新、さらにノリスがトップタイムを塗り替え自身初のポールポジション獲得を決めた。また、ラッセルも最後にチャレンジで3番手に飛び込んだ。
金曜日好調だったメルセデス勢はソフトタイヤへの交換で後手に回り、ハミルトンが4番手、バルテリ・ボッタスは7番手だった。ハミルトンはタイヤ交換のために入ったピットレーンでウオールに接触、タイヤが温まりきらない最後のアタックではスピンを喫していた。
ホンダ勢ではセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が唯一Q3に進出したものの、ソフトタイヤが機能するタイミングは限られ、9番手で予選を終えた。アルファタウリ・ホンダは、他車の影響を受けたピエール・ガスリーが12番手、 角田裕毅は13番手でともにQ2敗退となっている。
決勝レースはドライコンディションで行われると予想されるが、好調なメルセデス勢が逆転で優勝を飾るのか、フェルスタッペンが最後尾からどこまでポジションアップできるかに注目が集まる。フェルスタッペンにとってはなんとか小さな失点でロシアGPを終えたいところだ。
なお、予選Q2がウェットコンディションとなったため、すべてのドライバーがスタートタイヤを自由に選択できる。
予選終了後、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは「路面コンディションは問題なく、いいグリップがあったので、レース中も似たようなコンディションになると思います。チームは素晴らしい仕事ぶりで、セットアップの判断については自信があります。決勝のことを考えると、中団勢が上位に近づいてきているために厳しい戦いになるとは思いますが、そこへ立ち向かってなるべく多くのポイントを獲得することが重要です。とにかく全力で臨みます。面白いレースができればいいですね!」とコメントしている。
タイヤを供給するピレリは「気温13度、路面温度16度で始まった予選はトリッキーで、濡れた路面は乾くのに時間がかかり、クロスオーバーポイントを特定するのが困難でしたが、最終的にスリックタイヤが機能するまで改善しました。 決勝のコンディションはドライになると予想されます。ドライであれば、セーフティカーやその他の異常がない限り、ワンストップレースになるはずです。ミディアムからハードへのスイッチが最良と思われますが、 後ろからスタートする速いドライバー(フェルスタッペンとルクレール)は何か違うことを試してみるかもしれませんし、グリッドのトップ3も少し違うので、非常に興味をそそるレースになるはずです」と分析する。
F1第15戦ロシアGPの決勝は9月26日日本時間21時(現地時間15時)に開始される。
2021年F1第15戦ロシアGP予選 結果
1位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)1:41.993
2位 55 C.サインツ(フェラーリ)1:42.510
3位 63 G.ラッセル(ウイリアムズ・メルセデス)1:42.983
4位 44 L.ハミルトン(メルセデス)1:44.050
5位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)1:44.156
6位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)1:44.204
7位 77 V.ボッタス(メルセデス)1:44.710
8位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)1:44.956
9位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)1:45.337
10位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)1:44.865
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12位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
13位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
20位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)