「輸入車は高く売れない」とよく言われます。
実際にそういうケースもありますし、それに当てはまらないケースもあります。要は車種やクルマの状態によるということです。
高く売れやすい輸入車の代表格としては、ドイツのBMW、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、そしてアウディの車種です。
もちろん、この他にも高く売れる輸入車がありますから、どんな輸入車が高く売れるのか、そして高く売れないと言われるのは何故なのか、これらのことを詳しく解説します。
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高く売れる輸入車はコレ!どんな輸入車が中古車市場では人気なのか?
輸入車は、高く売ることができないという話をよく聞きますが、それは半分正解で半分間違いと言えるでしょう。
輸入車の中にも高く売れる車種は存在し、噂されるほど低価格で買い取られることがないクルマもあります。
ところで、輸入車と聞いて出てくる社名は人それぞれでしょう。しかし、外車の中でもドイツ車は古くから日本で親しまれてきた輸入車であり、知名度も高いです。
この「多くの人が知っている」「多くの人に親しまれている」ことが、高額査定を得られるクルマの特徴です。
具体的には、BMW、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディの4社が独占しています。
①BMWは安定して高額査定が期待できる
BMWは、多くの人から認知されているクルマで、ドイツ車の中で1位や2位を争う人気メーカーと言って良いでしょう。
しかし、人気車種と不人気車種は両極端となっているのが特徴です。
BMWで人気があるのは、スポーティな走りを楽しめるグレードや装備をされた車種です。これらに当てはまる場合は、買取額も期待できるでしょう。
また、BMWはセダンからスポーツカー、そしてSUVに至るまで幅広いラインナップがあるのが特徴ですが、年式やグレード、そして走行距離によって買取価格は変わってきます。
安定して人気があり高く買い取ってもらえるのは、1シリーズから6シリーズまで、及びSUVのXシリーズです。
そしてMシリーズのスポーツモデルになると評価が高く、他のグレードより高く買取されるでしょう。
②メルセデス・ベンツも高く売れやすい輸入車の一つ
メルセデス・ベンツの国内導入モデルは、35車種かつ162モデルにも及び、国産メーカー以上のラインナップを誇ります。
コンパクトカーからクロカン(クロスカントリービークルの略でオフロード用四輪駆動車)、SUVまで豊富なラインナップはどれも人気が高く、特にGクラスは年式を問わず高値で取引される人気車種です。
メルセデス・ベンツは、以前はEクラスなどで下落が顕著でしたが、最近のモデルは相場の落ち込みは激しくなく、近年では国産高級車からメルセデス・ベンツへの乗り換えが多くなっており、安定した高値で取引されるようになりました。
また、メルセデス・ベンツには、ネオクラッシックカーと呼ばれる1980年代から1990年代の人気車種があり、オリジナルコンディションを保っているほど高値で取引されます。
③フォルクスワーゲンは日本で馴染みがあり、中古車市場でも人気
フォルクスワーゲンは、新車価格と買取価格が大きく開く傾向が強いメーカーとして知られていますが、ラインナップのうちスポーツモデルであるGTIやRラインは中古車市場で高い人気があるため、高く売れるクルマとして知られています。
このほか、SUVなどのほか、コンパクトカーのポロ、高級車のパサートといった車種もありますが、ハッチバック車のゴルフに比べると、それほど人気はありません。
しかし、フォルクスワーゲンの歴史は古く、希少価値のある車種が多くあります。例えば、ゴルフタイプ1、タイプ2、タイプ3やカルマンギアといった固体は今もかなり多く流通しており、かなりの高値で取引されています。
また、フォルクスワーゲンの初代ビートル(カブトムシの愛称を持つ)であるは、状態が良ければ、2オーナー以上でも高値で取引されるクルマとして知られています。
④アウディは国内で人気急上昇中のクルマ
アウディは、比較的安定した価格で取引されることで知られています。特に正規輸入車であれば、認定中古車として販売できるので一定の評価を得られるでしょう。
中でも希少性の高いRSモデルは、かなりの高値で取り引きされる傾向が見られます。
アウディは、当初はそれほど人気モデルではありませんでしたが、日本の販売代理店のヤナセが新車販売に乗り出すと、瞬く間に国内で高い人気を得るようになりました。
特にアウディのクワトロシステムと呼ばれる4WDシステムは優秀で、悪路だけでなくオンロードを走るスポーツカーにまで搭載され、ラリーでの実績などから、多くのファンを得ています。
ただし、アウディを適正に査定する業者は少ないのが現状なので、本気で高くアウディを売りたいのであれば、輸入車専門買取店や、アウディ専門店での買取がおすすめです。
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⑤ランドローバーは本格SUVとして高い人気
ランドローバーは悪路走破性が高く、耐久性も兼ね備えたクルマで、とくにディフェンダーは高値で取引される車種として知られています。
年式により価格は変動しますが、ランドローバーは本格SUVを求める人から根強い人気があります。
しかし、ランドローバーの買取は、ランドローバーの知識がある店舗でなければ、正確な査定は行ってもらえません。
一般の買取店でも査定することはできますが、知識がないことから査定価格は低めに設定されてしまうでしょう。そこで、専門店を探すわけですが、ランドローバーの年式からグレードを全て網羅しているお店は限られているので、出来るだけ多くのランドローバーを扱っている買取店で査定すると良いでしょう。
⑥ジープラングラーは高く売れるアメリカ車の代表格
アメリカ車は高値で売れないことで知られていますが、ジープのラングラーは別格と言えます。
その悪路走破性は、ジープと聞いただけで誰でも想像できると言って良いでしょう。
このクロカンの代名詞と呼ばれる4駆が、マニアの間では高い人気を誇っています。
また、ラングラーの陰に埋まっていますがグランドチェロキーも2016年以降はプラットフォーム(クルマの基本骨格)を見直ししており、高値で取引されています。
⑦超高級外車は別格扱い
高級スポーツカーと言えば、ランボルギーニやフェラーリといった名前が浮かぶ人が多いでしょう。この他にもポルシェ、マクラーレン、マセラティ、アストンマーティンといった高級スポーツカーがあります。
こういった高級スポーツカーは、普通のクルマとは別格の扱いで、希少性の高さからクルマの価値は車種により新車より高いことも多々あります。
例えば、フェラーリは動く不動産とも呼ばれ、限定モデルになると億を超える金額で取引されるのも珍しくありません。
一方、ポルシェも高級スポーツカーですが、ポルシェにも多くのラインナップがあり、ベースとなる911カレラでは、新車から5年後の残価率は40%程度と、それほど価値が高くありません。
ただし、同じポルシェでもGT3といった特殊なスポーツモデルは、驚く価格で取引されるので、ポルシェは高級スポーツカーを扱うメーカーですが、クルマを売る時の価格は、車種やグレードで大きく差がつくと言って良いでしょう。
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「輸入車の値崩れは激しい」は本当なのか?
輸入車は値崩れが激しいと言われますが、これは本当なのかというと、その傾向が見られるクルマは確かにあります。
輸入車を購入する人は中古車より新車で購入する人が多く、中古車市場ではあまり人気が出ないクルマもあることも事実です。
輸入車は故障が付きものという先入観が値崩れを招いている
輸入車は古くから、よく壊れるクルマという認識が日本人の中に刷り込まれてきました。
確かに国産車と比べると、故障がしやすいと言える部分があるのは否定できません。この故障しやすいという部分が、中古外車の価格相場を押し下げる要因となっています。
特に、マイナーな輸入車は、故障したら修理にどれだけの日数がかかるのか、そしてその金額はいったいいくらになるのか見当もつきませんから、どうしても中古車外車は敬遠されがちです。
このようなイメージが、中古車外車のイメージを落としてしまい、クルマを高く買い取ってもらえないという悪循環を招いています。
このほか、輸入車のメンテナンスに関しても国産車と異なることが挙げられ、修理費が高額になることから、高値での買取が避けられています。
人気が有っても購入する人がいなければ高くならない
輸入車は一定層から人気があるとはいえ、やはり国産車の人気には及びません。
要するに、買う人が少ないということは中古車市場でも価値が生まれにくいということです。
人気があるからと高値で買い取っても、そのクルマを欲しい人が現れる確率は国産車に比べると数分の1まで下がると言われています。
もし、輸入中古車が、国産中古車のように頻繁に売れるような状況であれば、高値で買い取ってもらえることでしょう。
しかし、現状の輸入中古車を悪いイメージと捉える人がまだ多く、輸入車は新車で買うものと思っている人が多い以上は、高く買い取ってもらうことは難しいでしょう。
仕入れてから売れるまでに時間がかかるため、あらかじめ低く査定される傾向に
中古外車を探す人全体を見れば、輸入車を探している人より国産車を探している人のほうが圧倒的に多いです。
つまり、仕入れてから売れるまで輸入車は時間がかかりやすい傾向にあります。
クルマはナマモノと例えられるぐらい、時間経過とともに値下がりを起こすものです。ですから、在庫として長く抱えていれば、その分値を下げなければなりません。
こうしたリスクに予め備える意味でも、輸入車は低く査定される場合があるのです。
点検修理費用が高いことがコスト増につながり、査定額を下げる要因に
輸入車の整備の考え方は、国産車と大きく異なり、予防整備として多くの部品を交換するメーカーがほとんどです。
国産車では購入してから一度も交換しない部品も、輸入車では当たり前のように交換しなければならない部品が多数あり、これが輸入車のコスト増につながっています。
例えば、輸入車を買い取ってからお客さんに販売するまでに点検整備するとなると、交換部品だけで数十万円を超えることも珍しくなく、高級輸入車では数百万円に上ることもあります。
このように、点検修理費用が多くかかる輸入車は、どうしてもコスト増を抑えるために高く買い取ることができません。
まとめ
高く売れる輸入車は、ドイツ車のBMW、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディの4社が抜きん出ています。
しかし、高く売れる輸入車メーカーであっても、そのメーカーから販売される全ての車種が対象というわけではなく、その一部の車種に限定されます。
輸入車を高く売りたければ、マイナーな車種に手を出さないことや、同じ車種でもグレードが高い車種を選ぶことが重要なカギになります。