空前絶後のスーパーコスパ!
梅見月(うめみづき)。日盛り。
「こっち、ここに並んで買うんです」
『道の駅伊豆のへそ』にて『伊東温泉焼きそば』と書かれた屋台の列に導いてくれたのは、道の駅内の店舗の制服を着たお姉さんだった。
見るからにうわずっているボクをおそらく気の毒に思って、親切に御指南して下さったのだ。
いやはやしかし、なぜボクが必要以上に彷徨ってしまったのかというと、この列に並ぶ、大勢のお客さんの中の半分くらいの方が、それぞれのショップの制服を纏った『道の駅伊豆のへそ』で働く方々だったからだ。
もしかしてこれって「まかない食」用の固有のフォーマットがあって、専用の食券などが必要なのかな? と勘違いしてしまったのだ。
かようなわけで、こちらの従業員の方々までもがここで列をなす姿は『伊東温泉焼きそば』のスキルの高さを無言で物語っていた次第。
「コレは絶対に旨いに違いない!」
そう思った矢先、ショッキングなメニューのポップとサンプルが目に飛び込んできた。
長男、次男、三男と書かれたそのサンプルは、どれも考えられない常識を逸脱した「超ド級ウルトラメガ盛り」だったのだ!
一番少ない盛りの三男でも通常の屋台の焼きそばの3倍以上はあるだろう!
しかもたったの250円! 最大盛りの長男は、どう見ても4〜5人前ある! ソレを納めるパッケージも見たこともないハイパースーパーメガサイズだ!
「うちはね、田中屋製麺所って、製麺所がやってるんです♪ だからこの値段!」
カチンカチン! とコテでリズムをとり、電光石火の早業でラードと麺と具、そしてソースを炒めながら教えてくれたのは白井克昌さん。
その神技はまさに食のアジテーション! 味覚の動乱である!
「長男3、次男3、三男5!〆◎♀☆●」