ペレスは3番手、ボッタスは9番手からのスタートとなる
気温が30度まで上がり、パワーユニットの交換ペナルティにより、ボッタスの5グリッド降格、セバスチャン・ヴェッテル(アストンマーティン)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)の最後尾グリッドが確定する混乱の中で、アメリカGPの決勝スタート位置を決める予選がスタート。
ホンダ勢は4台ともに好調で、そろってQ3に進出。そして、ポールポジションをめぐる戦いは最終アタックまでもつれ込む僅差の戦いとなり、フェルスタッペンが唯一1分32秒台に入る好ラップで、今季9度目、自身12回目のポールポジションを獲得した。
ハミルトンはセクター2で最速を刻んだものの0.209秒届かず2番手。最終アタックが始まるまで首位に立っていたペレスは「最後のチャレンジとなった最終アタックでかなり強い雨が降り始めた」こともあって3番手にとどまった。
一方、5グリッド降格が決まっているボッタスは0.565秒差の4番手で、決勝では9番グリッドからのスタートが確定。ハミルトンが2番手スタートとなったこともふまえて、メルセデスがどんな戦略に出るか注目される。このサーキットは追い越しの機会がいくつかあり、さまざまな戦略が考えられる。
フェルスタッペンは予選終了後「予選の結果には驚きましたが、ポールポジションを獲得できてうれしいです。僕にとっては、ここまで楽なレースウイークにはなっていなかったので、Q3のラップですべてをまとめられて満足しています。チーム全体のパフォーマンスにも満足していて、2人そろってQ3でいいラップができたことがうれしいです。マシンはバランスが改善して快適に感じました。予選でこのペースを示せたことは、明日のレースに向けてもポジティブですが、タフな戦いになると予想しています。明日は気温が上がってタイヤにも厳しくなるので、面白い展開になるはずです。明日も自分たちの戦いに集中していきます。クリーンなスタートを切って、できるだけ速く走れればと思います」とコメントしている。
アルファタウリ・ホンダの2台も好調で、そろってトップ10入り。ピエール・ガスリーが9番手、角田裕毅が10番手で予選を終えたが、ガスリーはボッタスのグリッド降格により8番グリッドからのスタートとなる。
なお、Q3進出組ではカルロス・サインツ(フェラーリ)と角田だけがソフトタイヤで決勝スタート、そのほかはミディアムタイヤでスタートする。
タイヤを供給するピレリは「気温が高く、路面が荒れていて摩耗が激しいため、決勝は2ストップが最適と予想しています。想定される最速の戦略は、ソフトまたはミディアムでスタートして、ハードを2スティントです。追い越しのチャンスがあり、ピットレーンのタイムロスがかなり小さいので、ワンストップ戦略は通常よりもメリットが少なくなります。ソフトタイヤを管理することが重要になるため、ワンストップ戦略をとるドライバーはミディアムとハードを使用することになると思いますが、これを達成するのは簡単でありません。トップ10のドライバーの多くがミディアムタイヤスタートにこだわりましたが、これは戦略の面で柔軟性を得られるからです。また今回はグリッド降格となり後方からスタートするドライバーが数人いますが、彼らはスタート時にハードタイヤを選択するかもしれません」と分析している。
F1第17戦アメリカGPの決勝は日本時間10月25日4時(現地時間10月24日14時)に開始される。
2021年F1第17戦アメリカGP予選 結果
1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)1:32.910
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)1:33.119
3位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)1:33.134
4位 77 V.ボッタス(メルセデス)1:33.475
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)1:33.606
6位 55 C.サインツ(フェラーリ)1:33.792
7位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)1:33.808
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)1:33.887
9位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)1:34.118
10位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)1:34.918
※ボッタス(メルセデス)はエンジン交換ペナルティのため5グリッド降格となり9番グリッドからスタート。予選結果5位から9位は1グリッドそれぞれ繰り上がり。