2019年度の乗用車市場動向調査によりますと、クルマの保有期間は新車が7~8年、中古車が6~8年と長期化傾向にあり、実に64%以上が7年以上続けて同じクルマを保有している、というデータが計上されています。つまり、10年落ちのクルマを所有するユーザーも増え、「10年落ちのクルマの買取相場はどれくらいなのか?」「そもそも値が付くの?」と気になる方も多くいらっしゃることでしょう。

車種によって買取相場はまちまちですが、10年落ちでもほとんどのクルマは値がつきますし、たとえ値が付かなかったとしても、直接クルマを持ち込めば廃車専門店が買い取ってくれるというのが今の時代です。

この記事では、10年落ちのクルマが買取相場に与える影響や、10年落ちでも高値で買い取りしてもらいやすいクルマの傾向、また10年落ちのクルマをできるだけ高値で売却するための手順について、詳しく解説いたします。

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10年落ちの代表車種の買取相場を徹底比較!

まずは、実際にネット上で10年落ちの代表的な車種5台を例に挙げて、3つの買取相場サイトを使って比較した結果を紹介します。

サイトによっては、グレードやボディー色、走行距離といった条件が合致していない場合もありますので、完全な比較とまではいきませんが、車種による値落ち率の程度や買取相場サイトの比較をする意味では、有益な参考になりえるでしょう。

今回、対象としたのは以下5つの車種です。

プリウス(人気のハイブリッド車)新車価格帯:223万円~343万円
ヴェルファイア(人気のワンボックス)新車価格帯:308万円~862万円
メルセデス・ベンツ Cクラス(プレミアムカー)新車価格帯:410万円~725万円
ジムニー(軽4WD)新車価格帯:129万円~169万円
ロードスター(スポーツ車)新車価格帯:239万円~325万円

※2010年式で走行距離10万kmで比較しています。
※新車価格帯は2010年式のモデルの価格です

買取相場を比較調査した結果、残価率は約3〜30%という結果に

5つの車種を調査した結果、10年落ちを想定した場合の買取相場は以下のようになりました。

ナビクルズバットガリバー
プリウス
新車:223万円~343万円
26.5万円18万円17.3万円
ヴェルファイア
新車:308万円~862万円
80.6万円38万円41.1万円
メルセデス・ベンツ Cクラス
新車:410万円~725万円
22.4万円13万円12.6万円
ジムニー
新車:129万円~169万円
33.3万円30万円42.1万円
ロードスター
新車:239万円~325万円
26.1万円42万円61.6万円

※走行距離は9万〜10万km、カラーは白などできるだけ条件は統一しています。

3つの買取相場サイトを使って、10年落ちの代表車種5台の比較をしてまいりましたが、プリウスとメルセデス・ベンツ Cクラスが新車価格帯と比べると値落ち幅が大きく、5台の中で最も新車価格帯が安いジムニーのほうが、プリウスとメルセデス・ベンツ Cクラスのいずれよりも上まわっていることが、大きな特徴と言えるでしょう。

人気車種であっても、販売台数が多いクルマや輸入車などの大衆車は値落ち幅が大きいのが顕著です。逆に、ジムニーのような4駆やロードスターのようなスポーツ車などコアなファン層を抱えた車の場合は、状態が良ければ高値で買い取ってもらえる傾向にあります。

また、条件がピッタリ合致したクルマではないにしても、サイトによって買取相場は車種によってまちまちで、なかなか判断しづらいところがあります。10年落ちのクルマでも、実際に査定をしてもらわない限り、買取相場と実際の査定価格とではかなりブレが生じる可能性があるということは、肝に銘じておきたいところです。

10年落ちプリウスの買取相場は約15〜30万円

画像: トヨタ「プリウス」

トヨタ「プリウス」

中古車市場でも人気のあるプリウスですが、10年落ちの残価率は約10%程度となります。

新車市場でも人気があるため流通量が多く、希少価値が出にくいため、10年落ちになるとはやり買取価格は下落してしまいます。

ただし、限定販売されていた「G LEDエディション」は多少高値がつくことが予想されます。限定車は希少性があるため、買取価格が吊り上がるためです。

走行距離などの状態にもよりますが、40万円前後の価格がつく場合もあるでしょう。

10年落ちヴェルファイアの買取相場は約40〜80万円

画像: トヨタ「ヴェルファイア」

トヨタ「ヴェルファイア」

ワンボックスカーとして人気のヴェルファイアですが、10年経っても10%以上の残価率が、うまくいけば20%ぐらいの残価率が残っている可能性もあります。

特にハイブリッドモデルであれば、ガソリンモデルと比べ高値がつく傾向が高いです。

10年落ちメルセデスベンツCクラスの買取相場は約10〜30万円

画像: メルセデス・ベンツ「Cクラス ステーションワゴン」

メルセデス・ベンツ「Cクラス ステーションワゴン」

外車・輸入車は高く売れないというセオリー通り、メルセデス・ベンツ Cクラスの買取相場はそう高くないことがわかりました。10年落ちともなると、残価率は概ね5%以下です。

少しでも高く売るのであれば、輸入車専門の買取業車や、オークション査定、個人間売買にだすなど、一般の中古車買取店とは別の買取店で引き取ってもらう方法を考えてみましょう。

10年落ちジムニーの買取相場は約30〜40万円

画像: スズキ「ジムニー」

スズキ「ジムニー」

四駆としてコア層から人気のあるジムニーですが、こちらの買取価格は30〜40万円、残価率でいうと25〜30%も残っているという高めの数字となっています。

というのも、ジムニーは嗜好性の高いクルマとして有名で、中古車であっても高値で取引されているからです。

このように、10年落ちだからと言って必ずしも値段が激下がりするわけではないと言う点も、クルマを売る際には覚えておくといいでしょう。

10年落ちロードスターの買取相場は約25〜60万円

画像: マツダ「ロードスター」

マツダ「ロードスター」

ロードスターをはじめとするスポーツカーは、コア層に人気のあるクルマのひとつです。10年落ちでも25〜60万円、残価率も20%程度まで見込める場合もあるでしょう。

また、こうしたスポーツカーは専門買取店で査定すると、さらなる高値がつく場合もあります。

スポーツカーを高く売る方法についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、よろしければご覧ください。

(関連記事)スポーツカーを高く売る方法を完全解説!査定前にすべき準備と高額査定につながるポイントを解説!

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10年落ちでも高値買取してもらいやすいクルマの傾向6つ

ここでは、10年落ちでも高値買取してもらいやすいクルマの傾向について触れてまいります。走行距離が少ないクルマや、高グレード車や特別仕様車、スポーツ車など6つの傾向について取り上げております。

①走行距離が少ないクルマ

冒頭でも解説させていただきましたが、10年落ちのクルマでも走行距離が短い場合は、どんなクルマでも高値で買い取りしてもらえる可能性が非常に高いです。走行距離の査定基準は、普通車の場合で年間1万km、軽自動車の場合で年間8000kmを平均として、それを超えているとマイナス評価、下まわっているとプラス評価といった判断をされる傾向にあります。ただ、10年落ちで10万kmを超えるような過走行車でも、人気車種や希少車の場合は関係なく高値買取されることもあります。

【ポイント】年式以上に走行距離を意識して売却時期を決める

10年落ちというのも、クルマを売却する上では大きな節目になりますが、年式以上に走行距離を意識して売却するタイミングを決めましょう。年間1万kmを走る場合と、その半分の5,000kmしか走らない場合とでは、10年落ちとなったクルマでは、トータルの走行距離が大きく異なります。そこで、できるだけ高値で売却をするためには、万単位の数字が切り替わらないタイミングで売却されることをお勧めいたします。特に10万kmを超えそうな場合は、大台に乗る前に売却しましょう

これは、前項で述べた年式に関する内容と同じになりますが、中古車の購入を検討している人が中古車情報サイトでクルマを検索するときに、10万km未満で検索する人が圧倒的に増えることにも由来しています。このことから、10万km以上のクルマに目を触れる回数が少なくなるぶん、機会損失となり、買取相場も下がってしまうことになります。年式の古いクルマが10万km未満で販売されている中古車をよく見かけるのも、こういった理由によるものと推測できます。

年式が1年違うだけで査定は大きく変わるため早めの売却を

クルマの年式が1年違うだけで、査定の評価も大きく変わります。車種によって差はありますが、クルマの価値は、登録をしただけで30%ほど下がると言われています。そして3年後には半分ほどの価値まで低下します。その後、2年後の車検のタイミングとなる5年落ちとなりますが、それ以降は、使用経過月数が増えても、その値落ち幅は少なくなっていきます。ただ、9年落ちと大きな節目となる10年落ちでは査定価格に大きく影響するとも言われておりますが、これは中古車情報のポータルサイトの影響とも考えられます。

中古車市場の価格は需要と供給のバランスによって決定される訳ですが、中古車情報で年式を基準にクルマを絞り込み検索するときに、10年を境にして10年未満として検索する人が圧倒的多数を占めるため、10年以上のクルマが検索されにくいことも影響しているようです。そのため、年の瀬にクルマの売却を検討している場合は、極力、年を跨ぐ前に売却手続きを済まされることをお勧めいたします

ただ、10年も経過していると、年式云々よりもモデルチェンジをしているか否かという基準のほうが、買取相場に与える影響が大きいのも事実です。

②メンテナンスの行き届いているクルマ

10年落ちのクルマでも、走行距離が少なく、メンテナンスが行き届いたクルマであれば、高値で買取してもらえる可能性が十分にありえます。10年落ちのプリウス(2010年式のG LEDエディションの場合)を例に挙げますと、ナビクルの「買取・下取り相場」で確認した場合、走行距離が10万kmの買取相場は26.5万円で、2万kmの場合は55.7万円と倍以上の開きがあります。このことからも、走行距離によってクルマの価値が大きく変わることが明確になると同時に、年式を基準に買取相場を判断するのが難しいとも見て取れます。

また、10年落ちのクルマでも、メンテナンス次第でクルマの状態に大きな差が生まれます。例えば、10年間ずっと青空駐車をしていたクルマと、10年間ずっと日が当たらないところに駐車していたクルマとでは、塗装やクリアの劣化のスピードに雲泥の差があります。さらに、クルマの心臓部でもあるエンジンまわりや足まわりのメンテナンスを定期的にしている場合と、そうでない場合とでは、クルマの寿命が大きく変わります。

つまり、10年落ちのクルマは、走行距離とメンテナンス次第で、評価が大きく変わることになります。そのため、日頃から無駄に走行距離が増えないよう意識しつつ、定期的なメンテナスを怠らないように心掛けていきましょう。

③高グレード車&特別仕様車

殆どの車種で言えることですが、高グレード車や特別仕様車は高値で買い取りしてもらえる有効なポイントになります。高グレード車や特別仕様車は、販売価格が高いのはもちろんですが、そもそも販売台数が少なく個体そのものが少ないという点が、査定の評価を押し上げる理由となっています。

④スポーツ車

若者の車離れが叫ばれる昨今、スポーツ車という言葉もあまり聞かなくなりました。しかし、その影響もあって、基本的にスポーツタイプのクルマは希少性が評価され、中古車市場でも高く取引される傾向にあり、同様に買取価格も高値で取引される傾向にあります。古い話にはなりますが、日産のスカイラインGT-RでR34という型式のクルマが、10年落ちでも新車購入価格と同じ価格(約500万円)で買取されるというレアなケースもなかにはあります。

⑤フルモデルチェンジをしていないクルマ

10年落ちのクルマでも、フルモデルチェンジをしていない場合は、買取相場が下げ止まりしている傾向にあります。その反面、フルモデルチェンジが発表されると途端に買取相場が下がります。ただ、なかにはフルモデルチェンジが不評というケースもあり、クルマの人気そのものが下がってしまい、買取相場全体に影響を及ぼす場合もあります。

⑥絶版車

絶版車となれば、年代が経つにつれてどんどん個体が減っていき、希少車として評価される可能性もあります。ただ、惜しまれながら絶版車となるクルマもあれば、販売台数が芳しくなく市場から去っていくクルマもあります。一概には言えませんが、個体の少ない車種であれば、高値で買取される可能性は高まります。

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10年落ちなど買取価格の下落が著しいクルマの特徴

一方、残念ながら10年落ちだと買取価格が厳しい査定になるクルマもあります。

大まかな傾向としては以下の通りです。

①販売台数の多いクルマは買取相場が低い傾向

10年落ちのクルマでも、販売台数の多いクルマは買取相場が低い傾向にあります。一見、販売台数が多い=(イコール)人気車=(イコール)高値買取という方程式が成り立ちそうなイメージがあります。しかし、プリウスのように常に販売台数ランキングで上位に顔を出しているようなクルマは、中古車市場でも非常に球数が多く、新車価格帯に比べると値落ち幅が大きく、高値で買取されない傾向にあります。また、6年から8年スパンでフルモデルチェンジされており、モデルチェンジがされていないクルマに比べても、明らかに買取価格が安くなります。

②新車購入時に値引きが多かったクルマは買取価格も低くなる傾向

新車でクルマを購入した時に値引きが多かったクルマも、買取価格が低い傾向にあります。新車購入時に値引きが多いのは、間近にモデルチェンジを控えているか、人気が落ちていてディーラー側ができるだけ早くクルマを売り払いたいのか、そういったことが理由として考えられます。そのため、新車でクルマを購入した時に値引きが多かったクルマは、高値買取もあまり期待できないことになります。

10年落ちのクルマを高値で売却するための手順

10年落ちのクルマをできるだけ高値で売却するには、いくつかのステップを踏む必要があります。クルマの一括査定に始まり、オークション査定、さらには、どうしても値が付かないような場合も想定して、廃車専門店での売却も視野に入れておきましょう。

①まずはクルマ一括査定で査定価格を比較

10年落ちのクルマに限らず、クルマをできるだけ高値で売却するには、できるだけ多くの買取店に査定をしてもらって複数の査定価格を比較することが必要不可欠です。そこで、1回の申込で複数の買取店に査定依頼ができるクルマの一括査定を、まず最初に利用されることをお勧めいたします。

ちなみに、買取相場を確認したときに殆ど値が付かないような結果が出ていたとしても、気後れする必要は全くありません。同じように値が付かないようなクルマでも、一括査定を利用する人は沢山います。大切にしてきたクルマを納得のいく価格で売却するためにも、気兼ねせずに利用して後悔しないようにしましょう。

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②一括査定で納得できなければオークション査定

もし、一括査定で値が付かなかったり、納得のいく査定価格が提示されなかったりした場合は、次のステップとしてオークション査定を利用しましょう

オークション査定とは、クルマの査定を行うことで得た情報を基に、仲介業者によってクルマをオークションに出品してもらい、提携している全国の買取店が入札を競い合うことで、最終的な買取店を決定するというサービスです。査定が仲介業者による1回だけで、一括査定のようなしつこい電話営業に悩まされることもありません。オークションという特性から、一括査定に比べると売却まで少し時間はかかりますが、10年落ちのクルマはもちろん、値が付かないようなクルマが出品されることが多いのも一つの特徴で、そういったクルマに着目して再販をする買取店が全国に点在しているのも事実です。

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値が付かなければ廃車専門店で売却しよう

もし、一括査定で値が付かず、オークションにも入札されず、逆に廃車処分の費用を請求されるような場合でも、まだ諦めてはいけません。年式が古いクルマ、走行距離が多いクルマ、たとえ動かないクルマであっても、買い取りをしてくれる廃車専門の買取店があります。最後は、廃車専門の買取店にクルマを持ち込んで売却しましょう

廃車専門の買取店は、廃車や事故車を買い取って再販したり、海外へ輸出したり、不動車であってもパーツや部品を再利用して販売できるというメリットがあります。そのため、10年落ちのクルマで走行距離も多く値が付かないような場合でも、廃車処分の費用を請求されることなく買い取ってもらえることが殆どです。また、売却するタイミングによっては、毎年1年分を先払いにしている自動車税や自賠責保険などは、残りの期間を月割りにして還付されます。

以下、代表的な廃車買取業車の一覧です。通常の中古車査定と同様、廃車の場合も業者によって査定額が変わりますので、できるだけ複数社の査定を取り、買取金額を比較するようにしてください。

業者名対応地域申し込み方法買取保証キャンセル料特徴
カーネクスト全国WEB / 電話0円以上保証3万円実績トップクラス
廃車王全国WEB / 電話 / LINE原則0円以上なし業界屈指の年数実績
ハイシャル全国WEB / 電話 / LINE0円以上保証要相談2019年の相談実績65,000件
廃車本舗全国WEB / 電話3万円海外販路に強い
解体工場保有
カービュー事故車買取全国WEB買取業者による買取業者による一括査定形式のサービス
事故車買取タウ全国WEB / 電話0円以上保証成約金額の10%事故車の高価買取を実現
ENG全国WEB / 電話要相談特定の車種の輸出を得意とする
廃車買取サービス比較一覧表

まとめ

10年落ちのクルマの買取相場は、走行距離やメンテナンス次第によって高値で買い取りしてもらえる可能性は十分にあります。10年落ちという年式もさることながら、走行距離やメンテナンスが査定に与える影響が大きいのは事実です。

なお、車種によって買取相場に与える影響はまちまちですが、高グレード車や特別仕様車、またスポーツ車といったクルマは、基本的に高値で買取される傾向にあります。

10年落ちのクルマでも、できるだけ高く売却するためには、買取相場をしっかり調べて、一括査定やオークション査定、それでも値が付かない場合は廃車専門店にクルマを持ち込んで、売却するように努めましょう。

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