2021年11月5日(日本時間11月6日未明)、F1第18戦メキシコGPがアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットで開幕する。2021年F1グランプリも残り5戦、緊迫したチャンピオン争いがここでも繰り広げられることになりそうだ。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)の差は12ポイント。メキシコGPはどんなレースになるのだろうか。

前回2019年のメキシコGPでハミルトンが優勝

画像: 前回2019年のメキシコGPのスタートシーン。フェラーリの2台がフロントロウからスタート。3番手スタートのハミルトンが4番手スタートのフェルスタッペンを押し出す場面もあった。

前回2019年のメキシコGPのスタートシーン。フェラーリの2台がフロントロウからスタート。3番手スタートのハミルトンが4番手スタートのフェルスタッペンを押し出す場面もあった。

ここで問題なのが、メキシコGPを開催するアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットの特殊なコース設定。その最大の特徴は、標高約2300mの高地に位置するため、空気が薄いこと。これはエンジン性能や空力特性はもとより、ブレーキや冷却などマシン全体に大きな影響を及ぼすだけでなく、ドライバーにとっても大きな負担となる。

具体的には、空気抵抗の減少によりストレートスピードが上がる一方で、ダウンフォースが減少することでコーナリング時のグリップも低下し、減速のために通常よりも長い時間ブレーキペダルを踏まねばならない。また、酸素が少ないため燃焼効率が低下しエンジンパワーも落ち、冷却効率も落ちる。

もともと野球場だった大きなスタンドを生かして設計し直されたコースは、2つの高速ストレートに加えて、曲がりくねったスタジアムセクションなど、全長4304mに17のさまざまな特性のコーナーを備えた複合レイアウト。空気抵抗が小さいためホームストレートエンドで最高速360km/h以上に達する一方、減速に必要なダウンフォースも少ないためブレーキングが難しい。また、スタートから1コーナーまでの距離が800mと長く、ピットレーンが650mと長いためピットでのタイムロスが大きいこともポイントとなる。

画像: メキシコGPが開催されるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットのコース図。全長4304mにさまざまな特性のコーナーが配されるが、ポイントはそれよりも標高が高いこと。

メキシコGPが開催されるアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットのコース図。全長4304mにさまざまな特性のコーナーが配されるが、ポイントはそれよりも標高が高いこと。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったため、2年ぶりの開催となるが、2019年のメキシコGPでメルセデスのハミルトンが3番グリッドスタートから優勝している。フェルスタッペンはスタートでハミルトンに押し出されて順位を落とし、追い上げる中でボッタスと接触してタイヤをバースト、マシンは絶好調だったものの6位が精一杯だった。ハミルトンは早めのタイヤ交換でのワンストップとなったが、見事なタイヤマネージメントを披露してトップでチェッカーを受けた。

2019年 F1第18戦メキシコGP決勝 結果

優勝 44 L.ハミルトン(メルセデス)71周
2位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)+1.766s
3位 77 V.ボッタス(メルセデス)+3.553s
4位16 C.ルクレール(フェラーリ)+6.368s
5位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)+21.399s
6位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+68.807s
7位 11 S.ペレス(レーシングポイント・メルセデス)+73.819s
8位3 D.リカルド(ルノー)+74.924s
9位 10 P.ガスリー (トロロッソ・ホンダ)+1周
10位 27 N.ヒュルケンベルグ(ルノー)+1周

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