青、紫、赤のコンビネーションは、本当に貴重
今回、復活するクラシックBMWモータースポーツのエンブレムは、青、紫、赤の半円が組み合わされたデザイン。1973年にデビューしたBMW Motorsport GmbHが生んだ初のレーシングカー3.0 CSLで採用されていた。プロダクションモデルとして装着していたのは、BMW M1が唯一だったという。
当時、カラーコーディネイトに関わっていたのは、BMWでモータースポーツ部門のデザイン、カラーリングを担当していた3名のスタッフだった。レースディレクターのヨッヘン・ネアバッシュ、インテリアデザイナーのウォルフガング・ゼーハウスそしてエクスエリア・デザイナーのマンフレッド・レンネンだと伝えられている。
青はBMW、赤はレースを表し、紫はそれをつなぐものを意味するこのエンブレムは、フロント、リアのマスコットのほか、ホイールのハブ部分にも装着できる。ちなみに紫は後にダークブルーへと変更されているが、青と赤のミクスチャーが象徴する「情熱」は今も、変わってはいない。
BMW M GmbHの取締役会長フランシスカス・ファン・ミール氏は、「古典的な『BMWモータースポーツ』のエンブレムで、BMW M GmbHの記念日に関する喜びをブランドのファンと共有したいと思います」と語る。
アニバーサリーイヤーは、魅力的なニューモデルと祝賀イベントが目白おし
その言葉どおり、2022年はさまざまな意味で、BMW M GmbHにとって記念すべき1年になりそうだ。M3ツーリングやM4のスペシャルモデル、新型M2の発表も控えている。さらに記念日には、BMW M GmbH史上初のフル電動ハイパフォーマンスモデル(コンセプトXMの市販型か?)が発売される予定だ。
魅力的な新製品だけでなく、数多くのイベントにも参加する計画がある。2022年5月にはイタリア北部コモ湖で開かれるコンコルソ・デレガンサ・ヴィラ・デステにおいて、アニバーサリー公演が行われるとのこと。続いてイギリスのグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード、カリフォルニア州ペブルビーチのコンクール・デレガンスでも、関連イベントが開催される予定だ。
ファンにとっては、ニュルブルクリンクでの24時間レースでのスペシャルなパフォーマンスも期待したいところだろう。プレスリリースでは「ファンと共に成功に満ちた歴史を振り返るとともに、彼らをぞくぞくさせるようなBMW M GmbHの未来を見せる素晴らしい機会にしたい」とコメントしている。
エンブレムに加えて、50周年アニバーサリーとしてBMW Mの歴史を象徴する特別なペイント仕上げが選ばれた一部のモデルに提供される。ダカールイエロー、ファイアーオレンジ、デイトナバイオレット、マカオブルー、イモラレッド、フローズンマリーナベイブルーなどのカラースタイルは、BMW Mが経てきた50年という歴史における、さまざまな時代性を象徴するものだという。
とはいえまずは、クラシックなエンブレムが、日本のMシリーズでもチョイスできることを祈ろう。(文:Webモーターマガジン編集部 神原 久/写真:BMW AG)