2021年12月16日、マツダはライトウェイトスポーツ「ロードスター(ソフトトップモデル)」と「ロードスターRF(リトラクタブルハードトップ)」に、足回りの新技術「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」の導入をメインとした改良を行ったと発表。さらに、ロードスターの特別仕様車2モデルとロードスターRFの新車種を加え、同日より予約が開始された。発売は1月中旬の予定。

ロードスターのサスペンション特性を最大限に活かした新技術

今や希少な2人乗りライトウェイトスポーツモデルとなった「マツダ ロードスター」。1989年のデビュー以来4世代目を数えるが、そのワールドワイドでの人気の高さは、累計販売台数110万台以上という数字が証明している。

その「ロードスター(ソフトトップモデル)」と「ロードスターRF(リトラクタブルハードトップモデル)」全モデルに改良が行われた。メインとなるのは、「人馬一体」の走りの楽しさをさらに高める新技術「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KINEMATIC POSTURE CONTROL )」の導入だ。現行の4代目ロードスターのコンセプト「人生を楽しもうー<Joy of the Moment, Joy of Life>」をさらに深めることを目指してのことだという。

キネマティック・ポスチャー・コントロール(以下、KPC)とは、どのようなものなのだろう。マツダによると、「日常域でスムーズに動くロードスターのサスペンション構造を活かしながら、ハイスピードのコーナリングにおいてもより一体感があり、より安定した旋回姿勢を実現する新技術」となる。

具体的には、ブレーキをかけることで車高を引き下げる「アンチリフト力」が発生する構造のサスペンション特性を最大限に活かし、Gが強めにかかるようなコーナリングの際にリアの内輪側をわずかに制動させ、ロールを軽減しながら車高を引き下げて旋回姿勢をより安定させるというものだ。KPCはブレーキ制御の話であって、この導入による重量増加は1gもない。

また、KPCは後輪の左右の速度差から旋回状態をリアルタイムに検知し、これに応じてリニアに作動を強めることで、自然な姿勢安定化の効果も発揮する。つまり、日常域ではこれまでと変わらないロードスターらしいリラックスした軽快な挙動を保ちつつ、ハードな走行になればなるほど、KPCによって車体の浮き上がりが軽減され、クルマが地面に吸い付くように安定しやすくなるというわけだ。

ただ、マツダによるとKPCによってコーナリング性能が向上するわけではないという。あくまで人馬一体感、運転する楽しみをより高めることになると説明している。

今回の改良、他にはボディカラーに上質でエレガンスさを表現した「プラチナクォーツメタリック」の追加も行われている。

画像: ロードスター全モデルに、走りの新技術「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」の導入が行われた。写真は期間限定特別仕様車「ロードスター ネイビートップ」。

ロードスター全モデルに、走りの新技術「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」の導入が行われた。写真は期間限定特別仕様車「ロードスター ネイビートップ」。

特別仕様車「990S」をはじめ新グレード「VSテラコッタ セレクション」を追加

今回の改良に加えて、ロードスターに2種類の特別仕様車「990S」(6速MT)と「ネイビートップ(Navy Top)」(6速MT/6速AT)の販売もスタート。さらにロードスターRFに新たなグレード「VSテラコッタセレクション(Terracotta Selection)」(6速MT/6速AT)の設定も行われた。

特別仕様車2モデルのうちのひとつ「ロードスター990S」は、車両重量990kgの最軽量グレード「S」をベースに、ブレンボブレーキやレイズ製ホイールを採用することなどでさらなるバネ下重量の低減、また軽さを活かしたシャシーとエンジンの専用セッティングが行われているモデル。

画像: 特別仕様車「ロードスター990S」。軽量化にこだわった1台。レイズ製軽量ホイールとブレンボ製ブレーキを装備する。

特別仕様車「ロードスター990S」。軽量化にこだわった1台。レイズ製軽量ホイールとブレンボ製ブレーキを装備する。

もうひとつの特別仕様車「ロードスター ネイビートップ」は、品のあるダークブルー幌と黒革内装を組み合わせたクールで都会的な佇まいが特長で、こちらは2021年12月16日〜2022年5月31日の期間限定販売となる。

追加グレードの「ロードスターRF VSテラコッタセレクション」には、滑らかな触感で上質さが際立つナッパレザー内装のインテリアカラーに、その名の通り鮮やかな新色「テラコッタ」(茶系)が採用される。リラックスする大人の休日をイメージしてのことだという。

画像: ロードスターRFの新グレード「VSテラコッタセレクション」。

ロードスターRFの新グレード「VSテラコッタセレクション」。

マツダ ロードスター 追加ラインナップ

ロードスター990S(6MT):289万3000円
ロードスター ネイビートップ(6速MT):319万1100円
ロードスター ネイビートップ(6速AT):330万6600円
ロードスター RF VSテラコッタセレクション(6速MT):379万8300円
ロードスター RF VSテラコッタセレクション(6速AT):382万5800円

マツダ ロードスター990S 特別装備

ベースグレード:S
ダイナミクス装備
・レイズ社製鍛造16インチアルミホイール「レイズZE40 RS」
 →1本あたり約800g、 合計約3.2kgの軽量化を図り、バネ下重量を低減
・フロントブレーキ:ブレンボ社製 大径ベンチレーテッドディスク&ブレンボ社製対向4ピストンキャリパー
・リアブレーキ:大径ブレーキローター&キャリパー(ブラック塗装)
・990S専用 セッティング(ダンパー、コイルスプリング、電動パワーステアリング、エンジン制御)
エクステリア装備
・ダークブルー幌
インテリア装備
・エアコンルーバーベゼル(ブルー/ピアノブラック)

マツダ ロードスター990S 主要諸元

●全長×全幅×全高:3915×1735×1235mm
●ホイールベース:2310mm
●車両重量:990kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1496cc
●最高出力:97kW(132ps)/7000rpm
●最大トルク:152Nm/4500rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FR
●燃料・タンク容量:プレミアム・40L
●WLTCモード燃費:16.8km/L
●タイヤサイズ:195/50R16
●車両価格(税込):289万3000円

This article is a sponsored article by
''.