カーリースやレンタカーなどクルマを所有せずに利用する方法は過去からあったが、ここ最近ではカーシェアやサブスクなどの新たな利用形態も増えてより身近になった。そんな、運転免許さえ持っていれば誰でもドライブに行ける今だからこそ、あえてクルマで行きたい場所がある。今回は千葉県南房総市にある「THE CHIKURA UMI BASE CAMP」に行ってみた。(Motor Magazine2021年9月号より)

気分はシェフ! 調理を楽しむ海辺の秘密基地

画像: 調理や海辺の時間をゆったりと楽しんでほしいという考えから、チェックインは13時からと時間もゆとりがある。テラスには暖炉も。

調理や海辺の時間をゆったりと楽しんでほしいという考えから、チェックインは13時からと時間もゆとりがある。テラスには暖炉も。

スタイリッシュでユニーク、しかもロケーションも最高な宿泊施設が千葉・千倉にある「THE CHIKURA UMI BASE CAMP」だ。キャンプと名がつくが、キャンプ場ではない。タイプの異なる7つの「ハウス」からなる、「作って食べるを楽しむ」がコンセプトという海辺のリゾートだ。

一番の特徴は、とても開放的なアウトドアダイニングスペースを備えていること。それぞれのハウスには、青空のもとで、食事やゆったりとしたひと時が楽しめる開放感たっぷりのテラスを備えており、そこには全面開放できるサッシで区切られた、大型のキッチンが併設される。いわば半露天風呂ならぬ半露天厨房があるのだ(笑)。

そのキッチンがスゴイ。豪華な別荘にもきっとないであろうデザインコンシャスな空間で、IHコンロに鉄板鍋焼きプレート、ガスグリラーなど、プロの料理人も唸る調理器具が揃う。IHコンロは17段階の火力調節ができるドイツの「GAGGENAU(ガゲナウ)」、水回りは「GROHE(グローエ)」、「Vermicular(バーミキュラ)」無水調理鍋と、いずれも超一級品。食器も100%天然素材使用のテーブルウェアブランド「ECO SO LIFE」を完備する。

必要なのは、食材だけ。「周囲には房総の新鮮な魚や野菜を扱う道の駅やスポットがありますから、ぜひ地元食材で楽しんで」とスタッフの林さん。ビーチクルーザーなど自転車も無料で貸してくれるのでチェックイン後、食材探しのローカル旅へと出かけるのも楽しみのひとつだ。

なお、エントランスにある管理棟では、必要な分を自由に使える、塩、コショウ、醤油はもちろんオリーブオイル、サラダオイル、各種香辛料などがずらり揃う。また、朝はのんびりしたいという向きには朝食付きのプランもある。

自由でオープンな空気があふれる施設。環境への意識も高い

画像: 自転車(無料)のほかサーフボードのレンタル、ピザづくりなどアクティビティメニューも揃う。

自転車(無料)のほかサーフボードのレンタル、ピザづくりなどアクティビティメニューも揃う。

ハウスのタイプは3つ。カップルや少人数に対応するハウスA、ファミリーや仲間と楽しむのに最適なハウスB、そしてもっとも海辺に近く、抜けるようなオーシャンビューが楽しめる、大人数向けのハウスCだ。いずれも、インテリアはシンプルでモダン。波の音をBGMに穏やかなひと時が過ごせる心地良き空間だ。

施設前のビーチは千葉県有数のサーフスポット。それに、オーナーは実業家であり、「Def Tech」のMicro氏と組み、「WST(ダブスト)」というユニットでアーティスト活動をするShu Doso氏だ。それだけに、自由でオープンな空気が施設全体から伝わってくる。

建物に描かれたクリエイターによる壁画やサーフボードやスケートボードも用意されるなど、サーフタウンらしい雰囲気も満点だ。アソビだけではなく、竹製歯ブラシ、界面活性剤不使用の歯磨き粉や洗剤の採用など、環境への意識も高い。

長らく不要不急の外出自粛が続いている中で、「得意なメニューが増えた、調理にハマった」という人は多いと聞く。腕がなくたって、調理することは楽しいもの。食事にゆっくり時間をかけ、家族や仲間とあーだこーだと楽しむ時間こそに価値がある。そんな、心豊かなひとときを提供してくれる、大人のための素敵な海辺の秘密基地だ。(文:小倉 修)

THE CHIKURA UMI BASE CAMP

画像: ■THE CHIKURA UMI BASE CAMP 千葉県南房総市千倉町白子2521-4 富津館山道路 富浦ICから約20分 chikuraumi.basecamp.style

■THE CHIKURA UMI BASE CAMP
千葉県南房総市千倉町白子2521-4
富津館山道路 富浦ICから約20分

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