2030年度ごろには高速道路の全線でETC専用化を目指す
国土交通省と高速道路会社6社は、高速道路料金所のETC化に向けたロードマップを2021年2月に策定し、都市部では2025年度ごろ、地方部でも2030年度ごろまでに実現を目指している。
ETC専用化の目的については、戦略的で柔軟性のある料金体系の導入を容易にして渋滞や混雑を緩和することで、一般の人にとっては利便性の向上を、事業者にとっては生産性の向上につながることを挙げられている。また、将来的には管理コストの削減や、高速道路内外で買い物した際の支払いをETC経由とすることで利便性向上にもつながるという。この他にも、新型コロナウイルス感染拡大により、料金収受員や高速道路利用者の感染リスクを低減するためにも、料金所のキャッシュレス化・タッチレス化を推進すべきという提言もある。
今回、その一環として中央道・稲城IC(東京都府中市)と圏央道・八王子西IC(東京都八王子市)を、ETC専用料金所として、2022年4月1日(金)0時から運用開始される。なお、稲城ICは「高井戸方面(東京都心方面)への入口」と「高井戸方面からの出口」のみのハーフICとなっている。
ETC専用料金所は、当然ながらETC車載器を搭載していない車両は利用できない。ETCが使えない状態(ETC車載器未設置、ETCカード未挿入など)で誤ってETC専用料金所を利用してしまった場合は、「ETC/サポート」または「サポート」と表示されたレーン(タイトル写真の左側レーン)を通行し、一旦停止して係員などの指示に従って通行することとなる。
なお、高速道路6社では、ETC車載器購入助成キャンペーンを2022年1月27日から実施。ETC車載器本体の購入費用から車載器1台につき最大1万円を、全国で24万台に助成するという。
ちなみに、こうしたETC専用料金所の運用開始は各地で始まろうとしており、首都高速道路では一ツ橋ICや晴海ICなど5カ所で2022年3月1日から(4月1日から24カ所追加)、NEXCO東日本では外環道の戸田西ICや戸田東ICで2022年春からの運用を予定している。(写真・図版:NEXCO中日本)