画像: クルマからカタカタ異音がするのはエンジン不調のサイン?原因と正しい対処法を解説

エンジン付近から「カタカタ」音が出る場合もあります。異音はクルマからのSOS信号なので、そのまま放置せずに点検したほうが良いでしょう。ここでは、「カタカタ音」の原因やその対処方法について詳しくお伝えします。

異音が発生するのは、クルマに何らかの異常があるからで、放置していると取り返しがつかない故障に繋がります。

しかし「カタカタ音」の原因によっては簡単に修理可能なこともあるので、異音が発生したらまずは原因がどこにあるか突き止めることがポイントです。そして、エンジン付近から「カタカタ」と異音が聞こえた場合、クルマの定期交換部品をちゃんと替えてきたか確認も必要でしょう。

ここでは、エンジン付近から聞こえる「カタカタ音」の原因とその対処方法について詳しくお伝えします。

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エンジンから聞こえる「カタカタ音」の主な原因2つ

クルマから普段聞いたことがない異音が出ていると、それはクルマからのSOSの可能性が高いです。その中でエンジンから聞こえる「カタカタ音」は、深刻な状況に発展する故障から、特に気にしなくても問題ない故障まであります。

しかし、急に「カタカタ」とエンジン付近から音が聞こえれば、何らかの問題が発生した可能性が高いでしょうし、音が聞こえることで精神衛生上も良くありませんから、しっかりと原因を究明したほうが良いでしょう。

①エンジン回転に同調しているならエンジンに異常がある

「カタカタ音」が発生した場合、アクセルペダルを踏むと音が速くなる場合や大きくなる場合には、エンジンの周りについている部品やエンジン内部に何らかの問題が発生している可能性が高いでしょう。

エンジン回りやエンジン内部からの異音発生といっても、部品点数が非常に多いことから異常カ所を特定するには難しく、経験豊富な整備士でなければすぐに故障した場所を見つけられません。

しかし「カタカタ音」が出る場合、故障する場所はだいたい決まっているので、一般的に異常が多く出る場所から点検することで、「カタカタ音」の原因を突き止めることが可能です。

ファンベルトの亀裂

エンジン付近から出る異音の中で多いのが、「キュルキュル」や「キーキー」といった甲高い音でしょう。そしてこれらの音は、アクセルペダルを踏むと消えたり音が大きくなったりといった症状が出ますが、この音の原因はファンベルトであることがほとんどです。

このファンベルトの「キュルキュル音」は、そのまま放置しているとファンベルトの劣化が進み「カタカタ音」に変わることがあります。

ファンベルトから「カタカタ音」が出ている場合、ファンベルトが裂けていたり、切れてベルトが広がっていると、その裂けた部分や切れた部分が周りに当たり「カタカタ」音が出るでしょう。

ファンベルトの異常は、エンジンを止めてベルトを目視で確認します。その時にベルトを手で裏返して見ることがポイントです。

ファンベルトが切れてしまうとさまざまなパーツが動かなくなります。たとえば、オルタネーターを駆動しているベルトが切れれば発電できず、クルマは動かなくなりますし、パワステポンプを駆動するベルトが切れると、走行中にパワーステアリングが効かなくなるのでハンドル操作が難しくなるでしょう。

そして、ベルトには1本ですべてを駆動している車種から2本や3本のベルトで駆動している車種もありますが、どれが切れてもクルマは正常に機能しなくなるため、切れる前に交換することが重要です。

ファンベルトの交換と費用:1万5000円程度

ファンベルトを交換する場合、1本がけと2本、3本がけでは方法が大きく異なります。2本や3本がけのベルトであれば、DIYでも不可能ではありませんが、1本がけのファンベルトは特殊工具が必要になるので、ベルトから異音が発生して亀裂などの劣化が見られたら整備工場で交換してもらいましょう。

交換費用は、1本がけのベルトが1万円前後しますが、2本がけや3本がけのベルトは1本3000円程度からでしょう。そして、工賃は5000円~6000円程度が相場なので、高くても1万5000円前後あれば交換できます。

スパークプラグなどの点火系に異常

ガソリンエンジンが動くには、良い火花、良い空気、そして良い燃料が必要で、この中でスパークプラグが不良を起こすと、良い火花を発生できなくなります

スパークプラグが劣化すると着火が上手くできずに異常燃焼を起こし、異音を発生させます。最初は「チリチリ」といった音を発生させますが、最近のクルマは異常燃焼をコンピューターが感知し、それを食い止める制御が入るので、「チリチリ」といった異常な音もすぐに収まってしまいます。

そして、このような状況を放置すると、ついにコンピューターの制御が追いつかなくなり、「カタカタ」と音が鳴りだします。

スパークプラグが劣化し、カタカタと音が出ているのに放置し続けると、最悪エンジンブロー(何らかの故障や異常によりエンジンに著しいダメージを負う事)に繋がるので、早めにスパークプラグの交換が必要です

このほかスパークプラグが劣化すると、燃費の悪化やパワー不足を感じるようになり、最終的には火花が飛ばずにエンジン始動できない状況に陥ります。また、走行中にエンジンがいきなり止まってしまう可能性もあるでしょう。

最近のスパークプラグは、イリジウムプラグという長期間使用しても電極がすり減らないスパークプラグが使用されています。そのため、一般的に10万km無交換で問題ありません。

しかし、この長期間無交換で済むことが仇となり、10万kmを超えても点検をスルーしてしまう人もいますから、10万km近い場合や超えている場合でスパークプラグの交換がまだなら、「カタカタ音」の原因はスパークプラグにある可能性が高いでしょう。

しかし、アイドリング時間が長いクルマや、渋滞した道路の走行が多いと、一般のクルマに比べてスパークプラグの劣化は激しいので、走行距離が10万kmに届かない場合でも、異音が発生したらスパークプラグの点検が必要です。

スパークプラグの交換と費用:8000円程度〜

最近のクルマは、スパークプラグ交換を頻繁にしなくても良くなったので、昔のクルマのように直ぐにスパークプラグにアクセスできません。そのため、DIYでスパークプラグ交換の難易度は高いと言えるので、交換時期が近い場合で異音が発生しているなら、整備工場で点検を急いてもらいましょう。

スパークプラグ自体の値段は、商品の種類により異なりますが、だいたい1本1000円程度です。そして、クルマには燃焼室の数だけスパークプラグが取り付けられているので、4気筒エンジンなら4本、6気筒エンジンなら6本のスパークプラグが必要です。

工賃は、1本1000円程度が相場なので、4気筒エンジンなら8000円程度の交換費用が掛かります。

エアエレメントが汚れてアイドリングが不安定

エンジンは良い空気を取り込まなければ綺麗に燃焼されないので、エンジンに様々な不具合を発生させます。そのため、エアエレメントが汚れていたら清掃や交換作業は必須です。

エアエレメントが汚れて目詰まりを起こすと、吸気の際に空気が上手くエンジン内に取り込めずに「カタカタ」と音を発生させることがあります。

この原因の多くは、エアクリーナーボックスの揺れる音であり、ボックス内のエアエレメントが汚れて吸気が上手くできずに、振動を発生させてボックスから「カタカタ音」を発生させます。

また、エアクリーナーボックスは、ゴムブッシュを介してボディに留められていますが、長期間使用するとこのブッシュが劣化し、「カタカタ音」を発生させることも多いでしょう。

エアクリーナーボックスにガタが出ていても走行には問題ありませんが、ガタを作る原因がエアクリーナーなので、そのまま放置すれば燃費悪化とパワー不足が酷くなります。そこで、エアクリーナーの交換時期が近付いているなら点検し、汚れていたら交換が必要です。

エアクリーナーの交換と費用:6000円前後

エアクリーナーは、外気をエンジン内部に綺麗な空気を導入するために必要な部品ですが、使用期間が長くなればエアクリーナーの汚れが酷くなり、空気を十分にエンジンが取り入れられなくなります。

エアクリーナーの交換時期は、4万kmから5万kmと言われており、クルマの経過年数より走行距離が重視される交換パーツです。しかし、走行距離が少なくても渋滞する道路を多く走行する場合や、未舗装路を多く走行するようなシビアコンディションであれば、2万km程度で交換したほうが良いでしょう。

エアクリーナーは、エアクリーナーボックス内に入っているので、ボックスを開けられればエアクリーナーの状態を確認できます。ひどく黒く汚れている場合や、ごみが多く付着していたら、交換時期に達していなくても交換します。

エアクリーナーはカー用品店でも手に入りやすいパーツで、価格自体も2000円~3000円程度と比較的安く購入できます。また、整備工場に交換依頼しても、3000円程度が相場なので、パーツ代と合わせても6000円前後で交換できます。

オイル交換を怠りエンジン内部にダメージ

エンジンオイル交換をいつ行ったか覚えているでしょうか。エンジンオイル交換は定期的に行わなければ、エンジンオイルが通る通路にスラッジが堆積して潤滑不足に陥るほか、エンジン内部に油膜が保持できません。

すると、エンジン内部の金属表面同士で打撃音が発生し、「カタカタ」と音が発生します。

このほか、エンジンオイルはメーカーにより指定された粘度があります。特に最近のクルマは低粘度のサラサラのオイルが指定されているのが特徴です。

この低粘度にする理由は、エンジン内部の抵抗を低減させ燃費を向上させることですが、燃費が向上するからと、高粘度指定車に低粘度オイルを使用すると異音が発生するトラブルになり、最悪はエンジンが大きく損傷します。

また、低粘度オイル指定のクルマに高粘度オイルを使用すると、燃費性能が悪化するだけでなく思わぬダメージにつながる危険もあります。そのため、純正指定粘度以外のオイルを使用していたら、それが異音の原因の可能性があります。

オイル交換と費用:3000円程度〜

最近のクルマは低粘度オイルを使用して燃費性能を高める傾向にあります。オイルの劣化が進むと摺動音が発生して「カタカタ音」として聞こえることもあるので、定期交換の時期に近づいているならオイル交換をしてみましょう。

また、オイル交換は、メーカー指定の粘度を使用しなければ異音の原因に繋がる可能性があるので、必ず指定オイルを使用するのが鉄則です。

オイル交換は、大手カー用品店やガソリンスタンドでも行っているメジャーな整備ですが、使用するオイル選びが重要なので、クルマに合わせたオイルをストックしているお店で行います。

オイル交換費用は、排気量の大きさで変わると思ったほうが良いでしょう。軽自動車やコンパクトカーなら3000円程度、排気量が2000cc以上なら5000円程度でしょう。しかし、オイルが多く入る輸入車や、エンジンに特別なオイルが必要な時には1万円以上かかることもあります。

②エンジン回転に関係なく音が発生するならエンジン以外の部分で不具合

「カタカタ音」が聞こえる場合、エンジン回転に関係なく音が一定して出ている場合があります。この場合は、エンジン本体以外に問題がある可能性が高いでしょう。

しかし、エンジン付近から聞こえるので、エンジンに何かしら不具合があると心配になる人も多いと思います。そこで、アクセルペダルを踏んでも異音の鳴り方に変化が出ない場合は、ボンネット自体やエンジンルーム内の部品同士が振動で音を出している事も疑いましょう。

エンジンマウントの劣化

エンジン付近からの「カタカタ音」で多いのが、エンジンとボディを繋いでいるエンジンマウントの劣化です。

エンジンマウントは、エンジンの振動を吸収するブッシュと金属のハウジングからできており、エンジンからの振動を吸収し揺れを抑えエンジンをしっかりと支持しています。

このエンジンマウントは、10万kmまたは10年で交換を推奨しているメーカーがほとんどで、もし劣化したまま使用を続けるとエンジン振動を制振できず、車内に不快な振動と異音が伝わってきます。

長年使用したクルマでエンジン付近から「カタカタ音」が聞こえてくるようなら、最初にエンジンマウントの劣化を疑いましょう。

ボンネットフードのがたつき

ボンネットフードは、フロントガラスの付け根左右にヒンジが取り付けられ、ラジエーターグリルの真ん中付近にキャッチと呼ばれるボンネットが開かないように止めている部品があります。

車内に乗っているときにエンジン付近から「カタカタ音」が聞こえた場合、ボンネットフードを疑うなら、最初にキャッチ部分のがたつきを疑ってみましょう

クルマは、長く使用していると開口部の建付けが悪くなり、キャッチ部分に小さな隙間が発生し、「カタカタ音」を発生します

また、まれに大きな事故を起こしたクルマがボンネットを交換していると、取り付け部分のヒンジあたりから「カタカタ音」が出ることもあります。これは、修理が完璧にできていないことが原因なので、事故を起こしていたらヒンジ取り付け部分の取り付け具合を確認しましょう。

ボンネット内で部品同士が干渉している

エンジンルーム付近から「カタカタ音」が発生している場合、エンジンルーム内のパーツ同士がエンジンの振動により干渉して音が発生している場合があります。

特に長く使用してきたクルマは、エンジン内部のパーツを止めている樹脂製のパーツが劣化して外れ、他のパーツに干渉している可能性が高いでしょう。

また、車外パーツを取り付けている場合も要注意で、社外パーツの取り付け不備により、「カタカタ音」の原因となっている場合があります

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カタカタ音が発生したときの対処方法

カタカタとエンジン付近から音が聞こえた場合、オーナーでも対処できる方法があります。

最初にどこから音が出ているか確認することも重要ですが、今まで使用してきた中で、定期点検でどのような部品を交換してきたか振り返る事でも対処方法を探れるでしょう。

もちろん、自分でどうすることもできないと感じたら、できるだけ早く信頼できる整備工場で点検することが重要です。

①異音を特定するには現状復帰からはじめる

異音が発生したら、どこから異音が出ているかよく聞くことがポイントです。そのためには、車内に積まれている荷物や、クルマ購入後に取り付けたアクセサリーなどを外すことが必要になる場合もあります。

荷物やアクセサリーをクルマから降ろす理由は、荷物などがクルマの振動で「カタカタ音」を出している可能性があるためです。そこで、できるだけ新車と同じ状態にして音のチェックをしたほうが原因を掴みやすく、そして対処方法も見つけられます

社外パーツを取り付けていたらノーマルに戻す

異音を特定するには、荷物やアクセサリーのほか、エンジンルーム内に取り付けた社外パーツなども外し、ノーマル状態に戻します。

特に多いのが、社外パーツをエンジンルーム内に取り付けており、そのパーツの劣化で起きる異音です。

エンジンルーム内に取り付けられる一般的な社外パーツとしては、スポーツエアクリーナーやLEDバルブが多く、それぞれ取り付け方法や取り付け位置などにより、異音が発生している場合があります。

スポーツエアクリーナーの場合で、むき出しタイプのエアクリーナーに交換していると、取り付けステーの位置や取り付け不具合により異音が発生します。また、長く使用しているとステーが金属疲労を起こし、揺れが大きくなり他の部品に干渉して異音の原因になっていることもあるでしょう。

そして、LEDバルブでドライバーユニットがバルブと別体になっているタイプでは、ドライバーユニットの取り付け不十分であった場合や取り付け位置が他の部品と干渉しているようなときに、小さな異音を発生させているでしょう。

社外パーツは取り付けが確実か確認し、取り付け位置が動いていた場合やステーにガタが出ていたなら、それらを確実に取り付けし直すことで異音を解消できるでしょう。

②定期交換部品をきちんと交換しているか確認する

定期交換部品は、走行距離や使用年数によって定められており、対象となるパーツは非常に多くあります。

その中で、オーナーでも確認できる定期交換部品は、エンジンオイル、エアクリーナー、そしてスパークプラグの交換した記録です。

これらのパーツの中でもオイル交換は、整備工場以外にもカー用品店やガソリンスタンドでも行ってもらえ、交換すると必ず、次回のオイル交換時期のステッカーをクルマのドアやボンネットなどに貼ってもらえます。

そして、エアクリーナーやスパークプラグも、交換時期がボンネット裏に明記されていることが多いので、その走行距離を過ぎていないか確認してください。

③ディーラーや整備工場で状況を説明する

異音が発生した場合、自分でその原因や対処するのが難しいなら、ディーラーや整備工場に直ぐに相談しましょう。

しかし、異音として聞こえる疑似音を的確に伝えなければ、整備工場などでは点検できません。そこで、どこのあたりでどのような音が発生し、そして発生する時はどのようなタイミングなのか、音に変化があるのかといった具合に詳しく伝えましょう

整備工場などでは、ある程度の疑似音で不具合ヵ所を特定できますが、異音の修理に時間がかかる場合や、直ったと思っても再発する場合もあります。そこで、経験豊富な整備工場で点検することをオススメします。

修理費用が高額になったら買い替えを検討する

異音の修理費用は、高額になる場合があります。例えば、エンジンマウントをすべて交換しなければ異音が消えないと判断されると、一般的に2万円~3万円程度ですが、車種によっては10万円を超える場合もあります。

そして、エンジン内部で異音が発生しておりエンジン修理が必要となれば、オーバーホール費用として20万円から30万円程度かかりますが、内部の状況によってはさらに高額になるケースもあります。

このように、エンジンからの異音は高額な修理に結び付く場合が多いので、走行距離が10万kmを超えているようなクルマなら、修理するより買い替えを検討しましょう。

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まとめ

疑似音は、人それぞれ感じ方が異なるので、原因究明には伝え方が非常に大事です。また、伝え方が良くても、聞く側の整備工場などの経験が未熟だと的確な判断が下せない場合があります。

しかし、クルマのエンジン付近から「カタカタ」と音が聞こえる場合は、不具合の種類が絞られてくるので、その部分に焦点を合わせて点検することもできるでしょう。

ただし、エンジンからの異音は、高額な修理費用になることも珍しくないので、修理見積を見て高額と感じたら買い替えも視野に入れたほうが良いでしょう。

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