室屋選手をはじめ12名のパイロットが約3年ぶりに集結
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写真はイメージです。(C)Joerg Mitter / Red Bull Content Pool
2003年に初開催されたレッドブル エアレース ワールドチャンピオンシップは、世界最速のレースパイロットたちが最高370km/h、最大重力加速度12Gの中、操縦技術の正確さ、知力、体力、そして精神の限りを尽くしてタイムを競う、FAI(国際航空連盟)が公認する、レッドブルによって形成された究極の三次元モータースポーツだ。このエアレースに室屋義秀選手は初のアジア人パイロットとして2009年から参戦し、2016年に千葉大会で初優勝、2017年にはアジア人初の年間総合優勝(ワールドチャンピオン)に輝いた。
レッドブル エアレース ワールドチャンピオンシップは諸般の事情で2019年シーズンで終了したが、2022年、FAI承認のエアレース ワールドチャンピオンシップがおそよ3年ぶりに待望の復活を遂げた。室屋選手をはじめ、世界最高の飛行技術を持つ12名のレースパイロットが、ワールドチャンピオンを目指して熱き戦いを繰り広げることになる。
その開幕戦が開催されることになったイギリスのグッドウッドは、クルマ好きには歴史的なモータースポーツイベント「フェスティバル of スピード」が行われるモータースポーツの聖地として有名だが、今回のエアレースでは競馬場を発着地点として、その上空で競われるようだ。7月9日(土)に予選、10日(日)に決勝が開催される。
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2022年エアレース開幕戦の舞台となるグッドウッド。
室屋選手の属するレクサス/パスファインダー レーシングをはじめ、12のエリート レースチームが2022〜2024年のレースシーズンに参戦予定だ。2022年シーズンは今回発表されたグッドウッドに加え、10月14日(金)〜16日(日)にインドネシア・ジャカルタで開催されることがすでに発表されている。
レッドブル エアレースが残したレガシーを引き継ぎつつ、運営体制を新たにしたエアレース ワールドチャンピオンシップは、未来創造の技術やクリーンエネルギー、ユーザー体験などに焦点を当てた、スリリングで先駆的なスポーツイベントのひとつだろう。
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室屋選手の属するレクサス/パスファインダー レーシングをはじめ、12のエリート レースチームが参戦する。(写真はイメージです)
またエアレースは三次元モータースポーツであるだけでなく、次世代の都市型エアモビリティ研究、航空産業、クリーンテクノロジーなどの分野においても活躍する。具体的には、プロメテウス フュエルズとのパートナーシップを通じ、タイタン フュエル フォージ テクノロジーを使用して、エアレースは2023年までにネットゼロカーボン航空燃料を導入し、高性能のレース機の運用を開始することを計画している。
とにかく、世界中に5000万人以上のファンがいるエアレースの復活は、日本のファンにとってもうれしい話だ。まずは、室屋選手の開幕戦での勇姿に期待したい。
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