次のマイアミGPが今後に向けての試金石
開幕戦バーレーンGPで8位に入賞したものの、第2戦サウジアラビアGPを燃料系と思われるトラブルでまともに走れないまま終えると、第3戦オーストラリアGPでも予選13位/決勝15位とふるわず、今シーズンどうも流れに乗れなかった角田裕毅が、第4戦エミリア ロマーニャGP決勝で素晴らしい走りを見せた。
もっとも、今回エミリア ロマーニャGPでも予選はうまくいかず、路面状況が急速に進化していく中、セッション終盤でタイムアップできずQ1敗退の16位。土曜日に行われた「スプリント」でも中団グループから抜け出せないまま、12位までポジションを挽回するのがやっとだった。
ところが決勝になると印象は一転する。12番グリッドからインターミディエイトタイヤでスタートするやいなや、1周目に10番手、5周目には9番手にランクアップ。18周目にミディアムタイヤに交換した後もトップ10圏内を走りながら上位進出をうかがい、終盤にはケビン・マグヌッセン(ハース)、セバスチャン・ヴェッテル(アストンマーティン)をかわし、シャルル・ルクレール(フェラーリ)のピットストップにより6番手まで浮上。最後に再びルクレールにオーバーテイクされたが、堂々たる7位の座を獲得した。
予選、スプリント、決勝の、すべてのセッションでチームメイトのピエール・ガスリーを上回った点も高く評価されている。
決勝レース後に角田は「ホームコースでポイントを獲得できて、とてもうれしいです。今日はファクトリーからたくさんの人がグランドスタンドで観戦してくれて、毎周アルファタウリの旗を振ってくれているのが見えて、とても励みになりました。応援してくれたチームのみんなに感謝しています。今日はペースがとてもよかったです。レースに向けては、これほど強いとは思っていませんでした。今週末導入したアップグレードはうまく機能したと思います。この1週間で進歩したし、日曜日の午後のパフォーマンスには満足しています」とコメントしている。
たしかに、角田のレースペースは上位勢にも劣らぬもので、コース上でも激しいバトルやオーバーテイクを見せるなど、素晴らしいパフォーマンスを発揮していた。レッドブルが1-2フィニッシュを達成したグランプリで、アルファタウリも速さを取り戻しつつあることを実感させた。
エミリア ロマーニャGPでの快走により今後のレースが楽しみとなるが、ライバルチームからのマークも厳しくなるのは必至で、次戦のマイアミGPが今後のレースに向けてのひとつの試金石となりそうだ。
2022年F1第4戦エミリア ロマーニャGP決勝 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)63周
2位 11 S.ペレス(レッドブル)+16.527s
3位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+34.834s
4位 63 G.ラッセル(メルセデス)+42.506s
5位 77 V.ボッタス(アルファロメオ・フェラーリ)+43.181s
6位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+56.072s
7位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル)+61.110s
8位 5 S.ヴェッテル(アストンマーティン・メルセデス)+70.892s
9位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ) +75.260s
10位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+1周
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12位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)+1周
13位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+1周
2022年F1ドライバーズランキング(第4戦終了時)
1位 C.ルクレール(フェラーリ)86
2位 M.フェルスタッペン(レッドブル)59
3位 S.ペレス(レッドブル)54
4位 G.ラッセル(メルセデス)49
5位 C.サインツ(フェラーリ)38
6位 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)35
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12位 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル)10