風景に溶け込みそうなアースカラーのシン・色が良く似合う
一方で、専用ボディ色のテーマ性を見れば、エアーとスパーダのキャラクターの違いが良くわかる。スパーダの「トワイライトミストブラック・パール」や「ミッドナイトブルービーム・メタリック」は深みのあるダーク系カラーに周囲の景色や光を反射することで、その存在感を際立たせている。
対照的にエアー専用の「シーグラスブルー・パール」と「フィヨルドミスト・パール」は、まるで風景に溶け込むかのような、柔らかで明るい風合いが目にも優しい。どちらもソリッド系ながら透明感溢れる水色で、これはチョイスがそうとう悩ましいかもしれない。
「フィヨルド」はノルウェーやスウェーデンなど北欧エリアに点在する湾や入り江で、氷河によって作られた絶景を指す。淡くグリーンがかっているようにも見える「フィヨルドミスト・パール」は、新型ステップワゴンで初めて採用された。
「シーグラス」は別名「ビーチグラス」とも呼ばれる。瓶などのガラス製品が海中に落ちて割れ、波に洗われているうちに宝石のような丸みを帯びて海岸に打ち上げられたものだ。「シーグラスブルー・パール」はブルーらしさという意味では、より明確な個性を持っている。
それにしても、ボディカラーまで「シン」尽くしとはさすが。「深」みがあって、穏やかに目に「沁」みるアースカラーは、環境にも優しい「清」らかさを漂わせている。軽く余談になってしまうけれど、このカタチとカラーリングなら、将来的にはこのまま電気自動車にしても似合うのではないだろうか、などと想像してしまった。
これから大きく変わりゆく時代にあっても、このアピアランスなら長く「親」しんでいけそうだ。なるほど確かにエアーには、「シン・ステップワゴン」のフレーズがほど良く似合う。