2022年5月31日、ステランティス ジャパンはアバルト 595にスポーツ性と快適性のバランスに優れた新グレード「F595」を設定し、2022年7月9日より発売すると発表した。

KONI製ダンパーや「レコードモンツァ」のエキゾーストシステムも採用

アバルト 595は、フィアット 500(先代モデル)をベースにアバルトがチューン、強力なターボエンジンを搭載してクラスの枠を超えた高いダイナミクス性能を誇る3ドアホットハッチだ。

画像: スポーツ性と快適性のバランスに優れた新グレード「F595」。

スポーツ性と快適性のバランスに優れた新グレード「F595」。

今回、新たに加わった「F595」は、イタリア本国で595ピスタ(日本では2020年に限定車として発売)の後継に位置づけられるグレードだ。ロングツーリングでの快適性とワインディングロードでの俊敏性といった相反する要件を高次元で満たすモデルで、バランスの取れたサスペンションやパワートレーン、シリーズきっての個性的なエクステリアを特徴としている。

エクステリアでは、5種類のベースカラー(グレー/レッド/ホワイト/ダークグレー/ブラック)に特定のアクセントカラーを組み合わせた5バリエーションをラインナップ。前後バンパーの一部とドアミラーにアクセントカラーが配される。また、F595専用にアレンジされた高性能エキゾーストシステム「レコードモンツァ」のエキゾーストエンド4本がハの字に配され、精悍なリアビューを演出している。

足まわりでは、減衰力を高めながら車高を下げないKONI製のFSDダンパー(リア)と標準コイルスプリングを組み合わせたサスペンションを採用。デイリーユースでも扱いやすい乗り心地を確保しながら、595シリーズ持ち前の俊敏性の高いハンドリング性能を発揮する。ブレーキは、フロントにドリルドVディスクとハイパフォーマンスパッドを装着し、スポーツドライビング時のハードなブレーキングにも耐えうる優れた放熱性と制動⼒を発揮する。

画像: 日本仕様のハンドル位置は右/左とも選べる。ステアリングホイールやシフトノブは本革巻き。スポーツペダルも装備。

日本仕様のハンドル位置は右/左とも選べる。ステアリングホイールやシフトノブは本革巻き。スポーツペダルも装備。

インテリアはブラック基調で、ヘッドレスト一体型のスポーツシートやレザーシフトノブを採用してスポーティな空間を演出。またフルオートエアコンやリアプライバシーガラス、ヒーテッドドアミラーなど快適装備も充実している。

パワートレーンは、最⾼出⼒165psを発生する1.4L 直4 DOHCインタークーラー付きターボエンジンで、これはイタリアとドイツのフォーミュラ4レース向けにアバルトが供給しているユニットとベースは同じだ。組み合わされるトランスミッションは、5速MTのみ。この5速MTはハイエンドスポーツモデル「595コンペティツィオーネ」同様、ワイドなギアレシオで発進のしやすさや俊敏な加速性を備える一方、クルージング性能にも配慮している。

車両価格は390万円で、ベース車の595より70万円高となる。ハンドル位置は、右/左とも選べる。なお、ベース車の595は、在庫がなくなり次第、販売終了となる。

フィアット 500の新型がバッテリーEVのみの展開となったいま、アバルト 595も新型ではバッテリーEVになることが予想される。エンジン車のアバルト 595が欲しいなら、これが最後のチャンスになるかもしれない。

画像: 「レコードモンツァ」のツインデュアル式エキゾーストエンドがハの字に配され、精悍なリアビューを演出している。

「レコードモンツァ」のツインデュアル式エキゾーストエンドがハの字に配され、精悍なリアビューを演出している。

■アバルト595 F595 主要諸元

●全長×全幅×全高:3660×1625×1505mm
●ホイールベース:2300mm
●車両重量:1120kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1368cc
●最高出力:121kW(165ps)/5500rpm
●最大トルク:210Nm(21.4kgm)/2000rpm
 ※SPORTスイッチ使用時は230Nm(23.5kgm)/2250rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・35L
●WLTCモード燃費:14.2km/L
●タイヤサイズ:205/40R17
●車両価格(税込):390万円

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