アルテガ GT(2011年:ニューモデル)
「アルテガ」の名を知っている人は、かなりのスポーツカー マニアといえるだろう。ドイツの小さなスポーツカー メーカーだが、オリジナルのシャシにフォルクスワーゲン製のパワーユニットを搭載したミッドシップ スポーツ、アルテガ GTを製造している。今秋(編集部註:2011年秋)日本デビューを果たしたばかりのスタイリッシュなGTを、さっそく走らせてみた。
このアルテガ GTを製造しているアルテガ オートモービル社は、ドイツの電子システムサプライヤー「パラゴン」を経営するドイツ人のクラウス・ディーター・フレールス氏が、2006年にドイツ西部のヴェストファーレン州デルブュリックという街に設立した。ここでアルテガ GTは車体および各部パーツの生産から組み付けまでが行われており、年間最大500台の規模で、ほぼ手作りで生みだされている。
世界デビューは2007年のジュネーブ モーターショー。現在はアルテガ GTの1車種のみしか生産していないが、今年(編集部註:2011年)の同ショーで、EVスポーツの「アルテガ SE」が発表され、2012年4月から販売予定とのこと。今後の展開も楽しみだ。
さて、このいかにもスポーツカーという注目度満点のスタイリングは、BMW Z8やアストンマーティン DB9などのデザインを手がけたヘンリック・フィスカーが手がけたものだ。後方視界は少し悪いものの、カッコ良さは満点だ。給油口がアルミ削り出しになっているなど、細かいところまで凝っている。
反面、インテリアの質感はもうひとつ。液晶メーターや操作パネルに、アナログなストップウオッチなど、コンセプトはユニークだし、操作系もスマホ的で使いやすいのだが、全体的な仕上げ感が今後の改良に期待がかかるところ。もっとも、これらは現在改善中で、近々ブラッシュアップされるというから安心していいだろう。