「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、アルテガ GTだ。

軽量化のための素材を積極的に採用している

画像: 快音ではないけれど少し低めのエキゾーストノートを響かせて駆け抜けるスタイルは美しい。

快音ではないけれど少し低めのエキゾーストノートを響かせて駆け抜けるスタイルは美しい。

アルテガ GTが目指したのは、この強烈なデザインとともに、スポーツカーとしての機能性というだけあって、軽量化にはかなり力が注がれている。単体重量100kg以下というアルミニウム製スペースフレームを採用し、ボディも世界初のカーボンファイバーにより補強されたポリウレタンを採用している。ボンネットはさらなる軽量化を図るため、オールカーボンファイバー製だ。このおかげで、車両重量は1132kgに抑えられている。

走り出していちばん最初に感じたのは、このボディの軽さだ。しかもパワートレーンは、先代フォルクスワーゲン パサートR36に搭載されていた、直噴V6の3.6Lエンジン+6速DSG(DCT)なのだから、文句なしに速い! 最高出力300ps、最大トルク350Nmというパワースペックは、パサートR36のユニットからチューンされずに搭載しているが、パサートR36よりも600kg以上も軽いのが功を奏し、0→100km/h加速も4.8秒と1秒ほど上回っている。

エンジンサウンドの質感は、いわゆるスーパーカーには及ばないものの、勝手知ったるフォルクスワーゲンのパワートレーン+ブレンボのブレーキということで、なんとなく安心感があるのもいい。

そして、いちばん感動したのはハンドリングの良さだ。まず予想以上に真っ直ぐ走ることに驚き、またライントレース性が高くコーナリング性もいいのには感服した。電子制御式ステアリングが採用されているのだが、手ごたえ感のコントロールがうまく、気持ち良くコーナリングを楽しめる。

シフトゲートの節度感が足りないなど細かい調整は必要だろうが、ドイツではフォルクスワーゲンのディーラーで購入が可能だというだけあって、信頼性は高い。

EU総合燃費も10.9km/Lと、この手のクルマにしてはかなりいいから普段使いもOKの範疇にある。スーパーカーまでは手が出ないけれど、ちょっと目立てるスポーツカーで、ちゃんと使えて、見ても乗っても楽しいクルマを探しているなら、このアルテガ GT、選択肢のひとつとしてアリだと思う。(編集部註:アルテガ オートモービル社は2012年に倒産したが、現在もEVメーカーとして存続している)

画像: フォルクスワーゲン製のV6エンジンは、フードを開けてもほとんど見えず、わずかに補器類が見えるだけ。

フォルクスワーゲン製のV6エンジンは、フードを開けてもほとんど見えず、わずかに補器類が見えるだけ。

■アルテガ GT 主要諸元

●全長×全幅×全高:4015×1882×1180mm
●ホイールベース:2460mm
●車両重量:1132kg
●エンジン:V6 DOHC
●総排気量:3597cc
●最高出力:220kW(300ps)/6600rpm
●最大トルク:350Nm(35.7kgm)/2400-3500rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:横置きミッドシップRWD
●燃料・タンク容量:プレミアム・68L
●EU総合燃費:10.9km/L
●タイヤサイズ:前235/35ZR19、後285/30ZR19
●当時の車両価格(税込):1189万円

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