クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ジープ コンパスを紹介していこう。おかげさまで、なんのトラブルにも見舞われず、順調な稼働を続けることができている。エンジンだけでなく足まわりも馴染みが進んだ印象を受けるが、それでもコンパスの乗り味は欧州車の風味が強いモダンなものである。(Motor Magazine 2022年1月号より)

7000kmを超えたあたりから調子よく感じるように

このところ、MMコンパス号の調子がやたらいい感じがしている。とにかく、エンジンがスムーズに回る印象で、スルスルと速度が上がってしまう。変速する感触に個性がある9速ATも、いたって滑らかなフィールを伝えてくる。その印象は、走行距離が7000kmを超えたあたりから強くなってきていたので、昔風の表現で言うところの各部が馴染んで“アタリがついた”という状態になったのかもしれない。

画像: コンパスの乗り味は欧州車の風味が強いモダンな印象だ。

コンパスの乗り味は欧州車の風味が強いモダンな印象だ。

でも、残暑が続いた秋から11月になり、ようやく気温が低くなってエアコンのコンプレッサーがあまり稼働しなくなったのも関係しているのかも、とも思う。

ちなみに、コンパスに搭載される2.4L直列4気筒の“タイガーシャーク”エンジン(B型)は、吸気バルブを油圧で制御するマルチエアSOHC機構を備えているが、無鉛レギュラーガソリンに対応している。ただし圧縮比は10.0だから、これは昔の感覚で考えれば立派に“ハイオクガソリン”仕様だとも思う。あ、ハイオクとはオクタン価が高いことを意味する表現で、いまでいうところのプレミアムガソリンとほぼ同義に捉えていただいて問題ないです。

これまで、MMコンパス号ではレギュラーガソリンとプレミアムガソリンのどちらも試しているが、高速道路を移動する機会が多いという条件では、プレミアムガソリン使用時の方が好ましい感触だと判断している。エンジンの音も、レギュラーガソリン時より少しだけ音質が滑らかに思えるし、力感という面でも少しだけ強いように感じている。そんなの思い込みでしょう、と言われればそうかもしれないが、大事なのは気持ち良く走らせられているかどうかだと考えているので、最近はほぼプレミアムガソリンを入れている。そして、このことも気温の低下とあわせてエンジンの調子がいいと感じさせてくれる要因のひとつなのかもしれない、と思っている。

■お気に入りポイント ──── 寒すぎず暑すぎず、快適さを保ってくれるシートヒーター

コンパスの上級モデルであるリミテッドには、前席シートヒーターとヒーテッドステアリングホイールが備わっている。最近は、夜になるとシートヒーターを入れて送風ファンはオフ、エアは外気導入モードで設定温度22℃で走ることが多い(雨天時は除く)。寒過ぎず暖か過ぎずで気持ちいい。もちろん、冬本番ではまた変わるが。

画像: シートヒーターなどは、タッチパネルモニターから操作する。

シートヒーターなどは、タッチパネルモニターから操作する。

■第4回/2021年10月23日~11月24日(4カ月目)のデータ

・オドメーター:9029km
・走行距離:1412km
・給油量:137.9L
・実燃費:10.2km/L

■ジープ コンパス リミテッド主要諸元

●全長×全幅×全高:4420×1810×1640mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1600kg
●エンジン:直4 SOHCマルチエア
●総排気量:2359cc
●最高出力:129kW(175ps)/6400rpm
●最大トルク:229Nm/1700-3900rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:AWD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●WLTCモード燃費:11.5km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):509万円(当時)

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