2022年9月22日、エスシーアイはモーガン プラスフォー（MORGAN PLUS FOUR）「1962 エディション」の販売を開始した。10台限定の日本市場専用モデルだ。デリバリーは2022年10月以降を予定している。
ル・マンでクラス優勝した1962年を記念するスペシャルモデル
1909年に設立されたモーガン モーター カンパニーは、英国ウスターシャーのマルヴァーンでスポーツカーをハンドビルドしている。
モデル名にもなっている1962年は、モーガン社を語るにあたって非常に有名な出来事があった年だ。ル・マン24時間レースで、モーガン社とクリストファー・ローレンスが準備したプラス4 スーパースポーツが参戦し、2Lクラスで優勝したのだ。ローレンスとシェパード・バロンがドライブした「TOK258」は、平均速度94mph（約150km／h）で2261マイル（約4260km）を⾛⾏した。
ドライバー交替／燃料補給／ピットロードでの調整には全部で32分を要したので、実際の平均速度は97mph（約155km／h）での⾛⾏となり、レース後にタイヤを交換すると、イギリスのモーガン本社まで公道を自⾛して楽しく帰ったという話は、今もなお語り継がれている。
そんな1962年を記念した限定車「プラスフォー 1962 エディション」のベースは、日本でも2020年6月に販売を開始したプラスフォーだ。英国やヨーロッパで発売して即時完売した限定車「プラスフォー LM62 エディション」をコンセプトとした、10台限定の日本市場専用モデル（MT：5台／AT：5台）だ。
トラディショナルなスタイルでも、最高速度は240km／ｈ！
実⾞には、ダッシュボード中央部のスイッチ下部分に真鍮製特別プレートが装着される。インパネやシフトノブまわりの水色部分は、保護フイルム。
プラスフォーは、プラスシックスで開発されたCXジェネレーション接着アルミプラットフォーム、モーガンの中心モデルであることを特徴づけるユニークなウイング（フェンダー）外形をまとったナローボディ、ローオフセットのワイヤーホイール使用を容易にするダブルウイッシュボーン式サスペンションを用いた最新プラットフォームなどを採用し、258psを発生するBMW製の2.0L 直4ターボエンジンを搭載。
車両重量（乾燥）は6速MTが1013kg、8速ATが1009kgとモーガンらしいライトウエイトスポーツを継承し、0→100km／h加速はMTが5.2秒、ATが4.8秒、最高速度は240km／hというパフォーマンスを発揮しながら、今までに生産されたモーガン⾞の中でもっともクリーンな環境性能も誇っている。
1962 エディションの専用装備としては、真鍮製特別プレート、ル・マン スタイル フュエルキャップ、ドームタイプ リアバックパネル（カーボン）、オフホワイト レーシングステッカー（ゼッケンサークル）などがある。さらに、15インチ ポリッシュドワイヤーホイールやソフトグレーンレザーインテリア、ヒーテッドシート、エアコン、ブラックメッシュグリル、サイドスクリーンパックなど、オプションとして算出できる金額のみで220万円相当のものを標準装備している。
車両価格（税込）は、MTが1386万円、ATが1419万円。ベース車両よりは165万円高となっているが、前述のように220万円以上のオプションや専用装備が備わっているのだから、価格的にも装備的にも魅力的なモデルといえるだろう。
1962年のル・マン24時間レースで、モーガンはクラス優勝を果たした。
■モーガン プラスフォー（カッコ内はAT） 主要諸元
●全長×全幅×全高：3830×1650×1250mm
●ホイールベース：2520mm
●乾燥重量：1013kg（1009）
●エンジン種類：直4 DOHCターボ
●排気量：1998cc
●最高出力：190kW＜258ps＞／5500rpm（190＜258＞／4400）
●最大トルク：350Nm＜35.7kgm＞／1000-5000rpm（400＜40.8＞／1000-4300）
●燃料・タンク容量：プレミアム・46L
●駆動方式：FR
●トランスミッション：6速MT（8速AT）
●タイヤサイズ：205／60R15
●税込み車両価格：1386万円（1419万円）
※諸元はベース車両のもの
