クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ジープ コンパスを紹介していこう。毎年、2月号は発売日がいつもより4日ほど早くなるいわゆる「年末進行」のため、制作の締め切りスケジュールも前倒しとなる。なので、今回はテスト期間が普段より短いこと、取材に随行する機会がなかったこと、さらにスタッドレスタイヤ組み換えにスケジュールを空けたことなどによってコンパクトな走行データとなった。(Motor Magazine 2022年2月号より)

冬用タイヤ、ミシュランX−ICE SNOWを装着

いよいよ冬本番を迎えて、東京都内でも寒さが一段と厳しくなってきた。幸い、いまのところはまだ雪が降りそうな天候にはなっていないものの、取材で出かける方面の標高が高いところでは、突然の降雪によって冬用タイヤ未装着のクルマが走行不能となり大渋滞、というニュースも流れてきた。となると、できるだけそうした事態にならないようにするのは当然の務めである。

そこで、担当してきた歴代の長期テスト車と同じく、MMコンパス号にもスタッドレスタイヤを装着することにした。今回、リミテッド純正の18インチアルミホイールに組み替えたのは、ミシュランの「X-ICE SNOW(エックスアイススノー)」で、純正タイヤと同サイズの225/55R18。

画像: ミシュランのスタッドレスタイヤ、Xアイススノー。絶対的な信頼度の高さを考えると、スタッドレスタイヤを選びたい。

ミシュランのスタッドレスタイヤ、Xアイススノー。絶対的な信頼度の高さを考えると、スタッドレスタイヤを選びたい。

ちなみにコンパスは、ラインナップ唯一の4WDモデル「リミテッド」は18インチ、他はFFとなり「ロンジチュード」が17インチ(225/60R17)、「スポーツ」が16インチ(215/65R16)とグレードごとにタイヤ&ホイールの仕様が異なっているのも特徴だ。

交換後、走り出して感じたのはスタッドレスタイヤ特有のソフト感である。といっても、タイヤ全体の剛性が柔らかいという意味ではなく、トレッド面の接地感が柔らかいという意味だ。これは、それまで装着していた標準の3シーズンタイヤの接地感がとてもしっかりとしていて、むしろ硬めの印象だったので、余計にその違いが強調されたのだろうと思う。

まだドライ路面の一般道と高速道路しか走行していないが、その限りでは何も問題は感じていない。巡航状態での安定感も高く、インターチェンジなどでコーナーを抜けていく走行感覚も安心していられる。そういえば、ハンドルの操舵感は軽くなったと思う。

前回も記したがリミテッドの標準装備である前席シートヒーターはとても有用だ。また寒さが厳しくなってきた最近は、ヒーテッドステアリングホイール(これもリミテッド標準装備)の効果も実感している。ただ、これらの操作はセンターに配された10.25インチマルチビューディスプレイでホーム画面を出し、コンフォートのメニューに入ってからのタッチ操作が必要なのでちょっと手間である。

画像: コンパスの最上級モデル、リミテッドゆえシートはレザー仕様。フロントシートは電動調整式でヒーターも標準装備。

コンパスの最上級モデル、リミテッドゆえシートはレザー仕様。フロントシートは電動調整式でヒーターも標準装備。

■第5回/2021年11月25日~12月17日(5カ月目)のデータ
・オドメーター:9675km
・走行距離:646km
・給油量:66.2L
・実燃費:9.7km/L

ジープ コンパス リミテッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4420×1810×1640mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1600kg
●エンジン:直4 SOHCマルチエア
●総排気量:2359cc
●最高出力:129kW(175ps)/6400rpm
●最大トルク:229Nm/1700-3900rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:AWD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●WLTCモード燃費:11.5km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):509万円(当時)

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