ドライビングプレジャーを徹底的に追及
フォルクスワーゲン「ゴルフ」ファン待望の「ゴルフR」と「ゴルフR ヴァリアント」がいよいよ日本でのデビューを果たした。最高出力が先代比プラス10psの320ps、そして最大トルクが同プラス20Nmの420Nmと、ゴルフ史上最強パフォーマンスの2Lターボエンジンを搭載する。
それに見合う制動性能と走行制御機能の充実も、大きなセールスポイントだ。フロントアクスルに採用された18インチブレーキシステムは、先代から1インチ拡大することでストッピングパワーが強化され、高速度域からのブレーキング性能の向上が図られている。
加えて、高いブレーキ圧力の範囲における制御の最適化によるABS介入直前での確かな制御や、大型のブレーキマスターシリンダー採用によるスポーティで短いブレーキペダルのストロークでの正確な応答性が期待できるという。ブルーにペイントされ「R」のロゴがあしらわれたブレーキキャリパーが、その頼もしさを象徴しているようだ。
ダイナミックパフォーマンスと快適性を両立させる制御技術
すでに「ティグアンR」で採用されている「Rパフォーマンストルクベクタリング」や、「ビークルダイナミクスマネージャー」も装備される。
「Rパフォーマンストルクベクタリング」とは、従来のフルタイム4WDシステム(4MOTION)が行っていたフロントアクスルやリアアクスル間でのトルク配分を、リアアクスルに配置されたふたつの多板クラッチで左右後輪のトルク配分を適切にコントロールするシステムのことだ。
これにより、リアの外輪により多くのトルクを配分し、コーナリング性能を高めることができるという。しかも、トルク配分はステアリングの角度、アクセルペダルの踏み込み具合など様々な要素を元に瞬時に算出されるため、右カーブの時は左側後輪に、左カーブの時は右側後輪に多くのトルク配分を行い、思い通りのコーナリング実現に寄与してくれるのだ。
「ビークルダイナミクスマネージャー」は、電子制御式ディファレンシャルロック「XDS」とアダプティブシャシーコントロール「DCC」(オプション)の統合制御とともに、「Rパフォーマンストルクベクタリング」採用の4WDシステムとの高度な連携を担う。これにより、ドライビングダイナミクスの最大化と快適性の向上の高次元での両立が期待できるということだ。