最終アタックでミスしても、フェルスタッペンの優位変わらず
雨に見舞われた金曜日から天候は好転、土曜日の鈴鹿はこの週末初めてのドライセッションとなった。
予想されていたことではあったが、各チームは正午から行われたフリー走行でドライセッティングに大忙し。このフリー走行ではフェルスタッペンが悠々とトップ、その後ろにサインツ、ルクレールのフェラーリがつく形となった。やはりレッドブルとフェラーリはマシンが決まっているようだ。
それに対して、アルファタウリの角田裕毅、ピエール・ガスリーはダウンフォースが不足気味でセッティングに苦しんでいる印象。フリー走行に続いて行われた予選でもその状況は大きく変わらず、ガスリーはQ1敗退、母国GPで奮闘する角田はブレーキバランスに苦しみながらQ2に進出したものの、Q3進出は逃し、決勝レースは13番グリッドからスタートすることになった。
Q3はやはりレッドブルとフェラーリの戦いとなった。少ない周回数でタイヤを温存してQ3まで進出した両チームは、まず最初のアタックでフェェルスタッペンが1分29秒304でトップに立ち、2番手ルクレール、3番手サインツ、4番手ペレスと続く。
そして最後のアタック。フェルスタッペンがターン2で少し挙動を乱してタイムを縮められなかったのに対して、ルクレール、サインツ、そしてペレスは自身のタイムを更新するものの、フェルスタッペンの最初のアタックを上回ることはできなかった。
「ほぼ完璧」なラップに、自信を深めるフェルスタッペン
予選後、フェルスタッペンは「ポールポジションを獲得できて本当に嬉しい。 予選では最終ラップでマシンのパーツの一部を失ったのでタイムが伸びませんでしたが、Q3最初のラップはほぼ完璧でした。 決勝レースは雨が降るかもしれませんが、良いマシンに仕上がったと確信しているので、何ができるか見てみましょう。 明日の天気がどうなるか楽しみです。チャンピオンシップのことはまだ考えていません。 最も重要なことは、競争力のあるマシンを持っていることです」と自信を見せた。
また、タイヤを供給するピレリは「ドライ路面でのフリー走行は1時間だけで、チームは十分なドライデータを持っていませんが、決勝53周の理論上最速の戦略は、ソフトタイヤとミディアムタイヤを使用した 2ストップになるでしょう。理論的にはソフトからハード、またはミディアムからハードの1ストップも可能で、そのほかにもさまざまな戦略が考えられます。最終的には、日曜日の天候とトラックの状態によってチームが判断することなりますが、 路面温度はそれほど上がらず、雨が降る可能性も予想されます。なお、ソフトタイヤとミディアムタイヤのデグラデーションは予想よりも大きいものでしたが、その間のパフォーマンスギャップは想定よりも小さいものでした」と決勝レースを分析している。
ドライバーズチャンピオン確定がかかるフェルスタッペンは、ポールポジションを獲得したことで有利な戦いに持ち込めそうだが、日曜日の鈴鹿の天気予報は雨の可能性もあるという不安定な状況。雨がいつ降り出すのか、ウエット路面になれば展開は大きく変わってくるので予断は許されない。
決勝(53周)は10月9日14時に開始される。
■2022年F1第18戦日本GP予選 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) 1:29.304
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)1:29.314
3位 55 C.サインツ(フェラーリ) 1:29.361
4位 11 S.ペレス(レッドブル) 1:29.709
5位 31 E .オコン(アルピーヌ・ルノー)1:30.165
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 1:30.261
7位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー) 1:30.322
8位 63 G.ラッセル(メルセデス) 1:30.389
9位 5 S.ヴェッテル(アストンマーティン・メルセデス) 1:30.554
10位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 1:31.003
13位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル)
17位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)