フェルスタッペンは2番グリッド獲得、決勝を見据えたタイヤ戦略も
風が強いものの快晴の下で行われたアメリカGP予選は、グリッド降格や決勝での使用タイヤを見据えた「駆け引き」の中で行われた。ちなみに予選前に、パワーユニット交換のため、 シャルル・ルクレール(フェラーリ)は10グリッド、セルジオ・ペレス(レッドブル)、 フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ) 、周冠宇(アルファロメオ)の5グリッド降格がすでに決まっていた。
予選のもうひとつのポイントはトラックリミット違反だった。強い風の影響もあってかブレーキングが難しく、またタイヤが温まりにくかったのか、高速コーナーの出口でトラックリミット違反を犯してタイム抹消となるドライバーが続出した。角田裕毅(アルファタウリ)もQ2進出を果たしたものの、そのQ2でトラックリミット違反を犯して敗退している。
Q3最初のアタックでは、ニュータイヤを履いたルクレール、カルロス・サインツのフェラーリ勢が1-2を独占。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は3番手から最後のアタックで逆転を狙ったが、第3セクターでタイムをロスして順位を上げることはできなかった。ただそれでも、フェルスタッペンはルクレールのグリッド降格のためフロントロウに繰り上がる。
そのQ3最後のアタックでは、サインツがグリッド降格が決まっているルクレールを上回り、1分34秒336で、イギリスGP以来、自身2度目のポールポジションを獲得した。
フェラーリとレッドブルの戦いの後ろでは、マシンをアップデートしてきたメルセデス勢が5-6番手に進出。2強には及ばなかったものの、中団グループに大きな差をつけた。
タイヤを供給するピレリは「56周で行われる決勝レースは、ミディアム→ハード→ハードの2ストップが最速と予想されますが、各ドライバーが残したタイヤが戦略に影響を与えるでしょう。ただピットレーンのタイム ロスが小さく、コース上でのオーバーテイクの可能性が十分にあるため、ソフトタイヤを使った3ストップも考えられます」と分析している。
第19戦アメリカGPにはレッドブルのコンストラクターズタイトル決定がかかっている。また、シーズンもこのアメリカGPを含めて3戦、フェルスタッペンのシーズン最多勝記録、最多勝率などみどろも多い。決勝(56周)は現地10月23日14時(日本時間10月24日早朝4時)に開始される。
2022年F1第19戦アメリカGP予選 結果
1位 55 C.サインツ(フェラーリ) 134.356
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)134.421
3位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) 134.448
4位 11 S.ペレス(レッドブル) 134.645
5位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 134.947
6位 63 G.ラッセル(メルセデス) 134.988
7位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス) 135.598
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) 135.690
9位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー) 135.876
10位 77 V.ボッタス(アルファロメオ・フェラーリ) 136.319
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13位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)
15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル)
※パワーユニット交換のため、 C.ルクレールは10グリッド、S.ペレス、 F.アロンソ、周冠宇は5グリッド降格。