商談スペースのないショールーム!?
ロータス社は「ビジョン80戦略」に基づいて、世界中でロータス車を販売する方法の変革に取り組んでいる。これにより、最新CIを国内で初導入して、ロータス東京の原宿ショールームがリニューアルオープンした。
ロータスはクルマの販売においても原点に立ち返ろうとしている。言い換えれば、何層にも重なり、複雑になりすぎた自動車小売業界に「軽さをプラス」して現状を打破するというのだ。
ロータスは、クルマに限らず、小売りのためのキーポイントを3つ提示した。
1)ブランド認知
ロータスとは何なのか? そのブランドの個性や価値観を伝える空間をデザインし、既存および未来のユーザーの想像力をかき立てる。
2)商品(クルマ)を見せる
余計な雑音やディスプレイもなく、気が散らない空間にロータス車1台を展示することで、見て、感じて、探索してもらう。
3)対話する
オン/オフを問わず、ドライバー(オーナー)同士が直接対話をし情報を交換できるような、人々が集い、語り合う空間を提供する。
したがって、このショールームにはディーラーに必要不可欠な商談スペースはない。奥のフォーラムテーブルはドライバーたちのコミュニケーションスペースであり、そこに置かれたタッチスクリーンでロータス車のさまざまな情報を得ることができ、一部の国においてにはクルマの購入や設定も可能になっている。アプリケーションも活用し、デジタルによるオーナーと店舗とのコミュニケーションを可能にしていく。店舗にはカタログは置かず、QRコードを読み取ってスマホなどにダウンロードする形式をとる。
サーフェス、照明、椅子など、そこかしこにロータスらしいこだわりが
ショールーム奥のアルミスクリーンは移動感を演出し、クルマの背景としてクルマをアピールしたり、特定の場所に注目させたり強調することができる。キャンバス地のイルミネーションイーゼルは、随時更新可能な静的コンテンツをアピールできる。
ウエアやグッズなどのマーチャンダイズコーナーの什器は、ロータス車からヒントを得たカーボンを用いたり、独特の形状を採用している。そのほか、床などのサーフェス、照明、椅子などに、ロータスらしいこだわりを感じさせている。
そしてパイロンと呼ばれるメインサインは、本来は大型のものを店外に設置するのだが、原宿では場所を考慮して小型のものを店内に設置している。見る人の視線を誘導するパイロンは、ロータスの革新性と軽さを追求するブランド精神に基づき、縦方向に切り取られた「ウイーブ」パターンを採用している。
なお、ロータス東京 原宿ショールームでは、2022年12月13日(火)まで、ロータス最後の内燃エンジン搭載車となる最新モデルのエミーラ V6 ファーストエディションを特別展示している。いずれは、ハイパーEVの「エヴァイヤ」やフル電動SUVの「エレトレ」も展示されるはず。原宿や表参道へショッピングに行くのなら、ぜひロータス東京の原宿ショールームにも立ち寄っておきたい。
ロータス東京 原宿ショールーム
住所:東京都渋谷区神宮前1-4-16
営業時間:10時〜19時
定休日:水曜日